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高岡東光(東証:6617)が責任ある債務管理を行える理由はここにある

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TSE:6617

投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡むことが多いのだから、企業のリスク度合いを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然だ。 高岡東光株式会社(TSE:6617)のバランスシートを見てみよう。(TSE:6617)の貸借対照表には負債がある。 しかし本当の問題は、この負債が同社を危険な会社にしているかどうかである。

負債が危険なのはどのような場合か?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 最悪の場合、債権者に返済できなくなった企業は倒産する可能性がある。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合にも悪影響は生じない。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を一緒に考えることである。

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高岡東光の純負債は?

下記の通り、2024年9月末時点で、高岡東光の有利子負債は44億6,000万円で、1年前の29億8,000万円から増加している。詳細は画像をクリック。 ただし、貸借対照表では129億円の現金を保有しているため、実質的なネットキャッシュは84.1億円となる。

東証:6617 2024年10月29日負債/自己資本比率の推移

高岡東光のバランスシートの強さは?

直近の貸借対照表を見ると、1 年以内に返済期限が到来する負債が 249 億円、それ以降に返済期限が到来する負債が 201 億円ある。 その一方で、129億円の現金と228億円の12ヶ月以内に返済期限の到来する債権がある。 つまり、現金と(短期)債権の合計より負債の方が92.7億円多い。

高岡東光の時価総額は320億円であるため、いざとなれば現金を調達してバランスシートを改善できる可能性は高い。 しかし、負債を返済する能力については注視する価値がある。 高岡東光は多額の負債を抱えながらも、ネットキャッシュを保有しており、負債負担は大きくないと言える!

それに加えて、高岡東光はEBITを66%向上させており、将来の負債返済の可能性を減らしている。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、高岡東光が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧いただきたい。

なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 高岡東光の貸借対照表にはネット・キャッシュがあるが、金利・税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見る価値はある。 直近の3年間を見ると、高岡東光のフリー・キャッシュ・フローはEBITの28%で、これは予想より弱い。 このような現金収支の悪化は、負債を処理することをより困難にする。

まとめ

高岡東光は流動資産より負債が多いが、84.1億円のネットキャッシュもある。 また、昨年度のEBITは前年比66%増と好調であった。 従って、高岡東光の負債使途に問題はない。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートの中にあるわけではない。 例を挙げよう:我々は、 高岡東光が注意すべき2つの警告サインを 発見した。

結局のところ、負債を必要としない企業に注目する方が簡単な場合もある。純有利子負債ゼロの成長株リストに、読者は今すぐ100%無料でアクセスできる。