バイオ医薬品企業であるIncyte Corporationは、血液・腫瘍、炎症・自己免疫領域における治療薬の創薬、開発、商業化を米国内外で行っている。JAKAFI(ルキソリチニブ)は、中リスクまたは高リスクの骨髄線維症、真性多血症、ステロイド不応性の急性移植片対宿主病の治療薬として提供している;再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するMONJUVI(タファシタマブ-cxix)/MINJUVI(タファシタマブ);液状および固形腫瘍型においてがん原性ドライバーとして作用する線維芽細胞増殖因子受容体キナーゼ阻害剤であるPEMAZYRE(ペミガチニブ);慢性骨髄性白血病およびフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病の治療薬であるICLUSIG(ポナチニブ)、転移性または再発性の局所進行メルケル細胞癌の成人患者を対象としたZYNYZ(レチファンリマブ-dlwr)、アトピー性皮膚炎の治療薬であるOPZELURAクリームなどである。臨床段階では、肛門管扁平上皮がんおよび非小細胞肺がんを対象とした臨床第3相試験中のレチファンリマブ、慢性GVHD患者の治療薬として開発中の臨床第2相試験中の抗CSF-1Rモノクローナル抗体アキサチリマブ、がん発生を阻害するINCA033989、疾患修飾治療薬として開発中のINCB160058、固形がんの治療薬INCB99280およびINCB99318などがある。また、INCB123667、INCA32459、INCA33890、ルキソリチニブクリーム、ポボルシチニブ、INCA034460の開発も行っている。また、ノバルティス社およびリリー社との共同導出契約、Agenus社、Merus社、MacroGenics社、Syndax社との導入契約、China Medical System Holdings Limited社とのポボルシチニブの開発および商業化に関する共同研究およびライセンス契約を締結している。同社は製品を専門薬局、小売薬局、病院薬局、流通業者、卸売業者に販売している。同社は以前はIncyte Genomics Inc.として知られていたが、2003年3月にIncyte Corporationに社名を変更した。1991年に法人化され、デラウェア州ウィルミントンに本社を置く。