ウォーレン・バフェットは、『ボラティリティはリスクと同義ではない。 事業が破綻するときには負債が絡んでくることが多いので、企業のリスク度を調べるときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 クローガー社(NYSE:KR)は、その事業において負債を使用していることがわかる。 しかし、この負債は株主にとって懸念事項なのだろうか?
負債はいつ問題になるのか?
負債やその他の債務は、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合に、ビジネスにとってリスクとなる。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなくなった場合、株主は何も手にできなくなる可能性がある。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストはかかる)のは、バランスシートを補強するためだけに、企業がバーゲン価格で株式を発行し、株主を恒久的に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となり得る。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。
クローガー社の負債とは?
下の図をクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年2月時点のクローガー社の負債は103億米ドルで、1年前の114億米ドルから減少している。 しかし、これを相殺する18.8億米ドルの現金があり、純負債は約84.2億米ドルとなる。
クローガー社のバランスシートの強さは?
直近の貸借対照表から、クローガーには1年以内に返済期限が到来する161億米ドルの負債と、それ以降に返済期限が到来する228億米ドルの負債があることがわかる。 これらの債務を相殺するために、同社は18億8,000万米ドルの現金と12ヶ月以内に支払期限の到来する21億4,000万米ドルの債権を保有している。 つまり、現金と近い将来の債権を合わせた額よりも、合計で349億米ドルの負債がある。
これは411億米ドルという巨大な時価総額から見ても、レバレッジの山である。 このことは、同社がバランスシートを急遽補強する必要が生じた場合、株主が大きく希薄化することを示唆している。
企業の収益に対する負債を評価するために、純負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割り、EBIT(利払い・税引き前利益)を支払利息(インタレスト・カバー)で割って計算する。 こうすることで、負債の絶対額と支払金利の両方を考慮することができる。
クローガー社の純負債はEBITDAのわずか1.0倍である。 また、EBITDAはその11.3倍であり、支払利息を容易にカバーしている。 そのため、超保守的な負債の使い方にはかなり寛容である。 幸いなことに、クローガーは昨年、EBITを9.6%成長させた。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、クローガーが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 プロがどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 つまり、EBITがフリーキャッシュフローにどれだけ裏付けられているかをチェックする価値がある。 過去3年間、クローガーはEBITの60%に相当する強力なフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 このコールド・ハード・キャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。
当社の見解
バランスシートに関して言えば、クローガーにとって際立ったプラス材料は、EBITで支払利息を確実にカバーできるという事実である。 しかし、その他の点については、それほど心強いものではなかった。 例えば、負債総額の水準は、その負債について少し神経質にさせる。 このような様々なデータを考慮すると、クローガーは負債水準を管理するのに適した立場にあると思われる。 とはいえ、その負荷は十分に重いため、株主の皆様には注視していただくことをお勧めする。 負債についてバランスシートから最も多くを学べることは間違いない。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、 クローガー社には注意すべき警告サインが2 つある。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.