日本の企業の半数近くが株価収益率(PER)14倍を超える中、PER6.7倍の東海旅客鉄道(東証:9022)は魅力的な投資先と言えるかもしれない。 ただし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。
JR東海はここ数年、他社を凌駕する業績の伸びを示し、比較的好調に推移している。 好調な業績が大幅に悪化するとの見方が多く、PERを抑制しているのかもしれない。 JR東海が好きなら、そうならないことを願っているはずだ。
成長は低PERに見合うか?
JR東海のようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をアンダーパフォームしなければならないという前提がある。
直近1年間の業績成長率を見ると、24%増という驚異的な伸びを記録している。 しかし、3 年間の EPS 成長率は相対的に存在せず、長期的な業績はそれほど好調ではない。 従って、株主は不安定な中期成長率に過度の満足はしていないだろう。
今後3年間の見通しについては、アナリストの予測では毎年0.6%ずつ収益が減少し、リターンは減少するとみられる。 一方、市場全体の成長率は毎年9.2%ずつ拡大すると予想されており、見通しは芳しくない。
JR東海のPERが他社を下回るのは理解できる。 しかし、業績の縮小が長期的にPERの安定につながるとは考えにくい。 収益性が改善しなければ、PERはさらに低下する可能性がある。
JR東海のPERの結論
株価収益率(PER)だけで株を売却すべきかどうかを判断するのは賢明ではないが、会社の将来性を判断する現実的な指針にはなり得る。
JR東海が低PERを維持しているのは、予想通り業績の下振れ見通しが弱いからだ。 今のところ、株主は将来の業績にうれしいサプライズはないだろうと、低PERを容認している。 この状況が改善されない限り、この水準が株価の障壁となるだろう。
また、JR東海の注意すべき兆候を1つ見つけた。
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