投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡んでくることが多いのだから、企業のリスク度合いを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 株式会社堀場製作所(東証:6856)に注目したい。(TSE:6856)の貸借対照表には負債がある。 しかし、この負債は株主にとって懸念材料なのだろうか?
なぜ負債がリスクをもたらすのか?
フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合、負債やその他の負債はビジネスにとってリスクとなる。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 そのような事態はあまり一般的ではありませんが、貸し手が窮迫した価格での増資を強いるため、負債を抱えた企業が株主を恒久的に希薄化させることはよく見られます。 しかし、希薄化に取って代わることで、負債は、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、非常に優れた手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
HORIBAの純負債とは?
下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年6月現在、HORIBAの有利子負債は669億円で、1年前の579億円から増加している。 一方、現金は1,364億円あり、ネットキャッシュは695億円ある。
堀場製作所の負債の状況
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が997億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が659億円ある。 一方、現金は1,364億円、12ヶ月以内に返済期限の到来する債権は667億円ある。 つまり、流動資産は負債を375億円上回っている。
この黒字は、堀場製作所が保守的なバランスシートを持っていることを示唆している。 簡単に言えば、HORIBAが負債よりも現金の方が多いという事実は、負債を安全に管理できるという良い兆候であると言って間違いない。
HORIBAのEBITは昨年かなり横ばいだったが、負債が多くないことを考えれば問題ないだろう。 負債水準を分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし、最終的には事業の将来的な収益性によって、HORIBAが長期的にバランスシートを強化できるかどうかが決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 堀場製作所の貸借対照表にはネットキャッシュがあるが、金利・税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローに変換する能力を見る価値はある。 過去3年間で、堀場製作所のフリー・キャッシュフローはEBITの35%に達し、予想より少なかった。 このような現金収支の悪化は、負債を処理することをより困難にする。
まとめ
負債を懸念する投資家の意見には共感するが、堀場製作所には695億円のネットキャッシュがあり、負債よりも流動資産の方が多いことを念頭に置くべきである。 したがって、HORIBA の負債使途に問題はない。 負債水準を分析する場合、貸借対照表から始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業も貸借対照表の外に存在するリスクを含みうる。 我々は HORIBAについて 2つの警告サインを特定した 。
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