扶桑化学 (東証:4368)の株価収益率(PER)18.5倍は、半数程度の企業がPER14倍を下回り、PER9倍割れもザラにある日本の市場と比べると、今は売りに見えるかもしれない。 しかし、このPERが高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。
最近、市場が業績を伸ばしている一方で、扶桑化学の業績は逆噴射している。 低迷している業績が大幅に回復することを期待する声が多いため、PERが暴落せずに済んでいるのかもしれない。 そうでないとすれば、既存株主は株価の存続に極めて神経質になっている可能性がある。
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扶桑化学のようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場を上回る必要があるという前提がある。
まず振り返ってみると、昨年の一株当たり利益の伸びは37%減と期待外れで、興奮するようなものではなかった。 しかし、その前の数年間は非常に好調であったため、過去3年間のEPS成長率は合計で34%という驚異的な伸びを記録している。 紆余曲折はあったが、それでも最近の利益成長は同社にとって十分すぎるほどだったと言える。
同社を担当する4人のアナリストによれば、来年度のEPSは3.0%上昇すると予想されている。 これは、より広い市場の11%成長予測よりかなり低い。
扶桑化学が市場より高いPERで取引されていることが気になる。 投資家の多くは同社の事業見通しの好転を期待しているようだが、アナリスト集団はそう確信していないようだ。 このレベルの利益成長はいずれ株価に重くのしかかる可能性が高いため、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。
扶桑化学のPERから何が読み取れるか?
一般的に、投資判断に際して株価収益率を読み過ぎないよう注意したい。
扶桑化学のアナリスト予想を検証したところ、業績見通しの甘さが高PERに影響を与えているわけではないことが分かった。 業績見通しが弱く、市場成長率を下回る場合、株価が下落し、高PERが低下するリスクがある。 これは株主の投資を大きなリスクにさらし、潜在的な投資家は過大なプレミアムを支払う危険性がある。
投資前に考慮すべき重要なリスク要因は他にもあり、扶桑化学の注意すべき兆候を1つ発見した。
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