Stock Analysis

信越化学工業(東証:4063)のPERが教えてくれないこと

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株価収益率(PER)が 24 倍の信越化学工業株式会社(東証:4063)。(日本の企業の半数近くがPER14倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、信越化学工業株式会社(東証:4063)は現在、非常に弱気なシグナルを発している可能性がある。 とはいえ、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。

信越化学の業績は、他の多くの企業がプラス成長であるのに対し、最近は後退している。 PERが高いのは、この業績不振が好転すると投資家が考えているからかもしれない。 そうでなければ、特に理由もなく高い株価を支払っていることになる。

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東証:4063 株価収益率 vs 業界 2024年3月13日
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信越化学の成長トレンドは?

信越化学のPERは、非常に力強い成長が期待され、重要な点として市場よりもはるかに優れた業績を上げる企業にとって典型的なものだろう。

まず振り返ってみると、昨年の一株当たり利益の伸びは25%減と期待外れで、興奮するようなものではなかった。 それでもEPSは、過去12ヶ月はともかく、3年前から累計で99%上昇したのは立派だ。 従って、このまま好調を維持したいところだが、株主は中期的な利益成長率を歓迎するだろう。

同社を担当するアナリストによれば、今後3年間のEPSは年率11%上昇すると予想されている。 一方、他の市場予測は年率10%であり、大きな差はない。

これを考えると、信越化学のPERが他の大多数の企業より高いのは不思議だ。 ほとんどの投資家は、かなり平均的な成長予想を無視し、株価へのエクスポージャーを得るために高い金額を支払っているようだ。 PERが成長見通しに見合った水準まで低下した場合、こうした株主は失望を味わうことになるかもしれない。

最終結論

株価収益率は、株を買うかどうかの決定的な要因になるべきものではないが、業績期待のバロメーターとしてはかなり有能である。

信越化学の予想成長率は市場予想と同程度であるため、現在のPERは予想より高い。 市場並みの成長率で平均的な業績見通しが出た場合、株価が下落し、高いPERが低下するリスクがあると考えられる。 これは株主の投資をリスクにさらし、潜在的な投資家は不必要なプレミアムを支払う危険性がある。

その他多くの重要なリスク要因は、同社のバランスシートに見出すことができる。 信越化学のバランスシート分析(無料 )では、6つの簡単なチェックにより、問題となりうるリスクを発見することができる。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.