Stock Analysis

日本曹達(TSE:4041)の低調な業績からは逃れられない

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TSE:4041

日本曹達(東証:4041)の株価収益率(PER)9倍は、約半数の企業がPER13倍を超え、PER21倍超もザラにある日本の市場と比較すると、今は買いのように見えるかもしれない。 しかし、PERが低いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。

日本曹達はここ最近、他社を凌駕する収益成長率で、比較的好調に推移している。 好調な業績が大幅に悪化すると予想している人が多いため、PERが抑制されているのかもしれない。 日本曹達が好きなら、そうならないことを願っているはずだ。

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東証:4041 株価収益率 vs 業界 2025年4月2日
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日本曹達に成長はあるか?

日本曹達のPERは、限られた成長しか期待できず、重要なことは市場より悪い業績しか期待できない企業の典型的なものだろう。

昨年度の利益成長率を見てみると、同社は16%増という驚異的な伸びを記録している。 喜ばしいことに、EPSも過去12ヶ月間の成長のおかげで、3年前と比較して合計で62%増加している。 従って、株主はこうした中期的な利益成長率を歓迎したことだろう。

将来に目を移すと、同社を担当する3人のアナリストの予想では、今後1年間の利益成長率は15%低下し、マイナス圏に向かうとされている。 他の市場が10%成長すると予想されている中で、これはあまり良いことではない。

この情報により、日本曹達が市場より低いPERで取引されていることに驚きはない。 とはいえ、業績が逆行する中、PERがまだ底値に達している保証はない。 見通しの甘さが株価を圧迫しているため、この価格を維持するだけでも難しいかもしれない。

日本曹達のPERから何を学ぶか?

株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣るという議論があるが、強力な景況感指標となり得る。

予想通り、日本曹達のアナリスト予想を検証したところ、収益縮小見通しが低PERの一因であることが判明した。 現段階では、投資家は高いPERを正当化できるほど業績改善の可能性が大きくないと感じている。 このような状況では、近い将来に株価が大きく上昇するとは考えにくい。

また、日本曹達の2つの警告サイン(1つは少し不快!)を見つけたことも、考慮に入れる価値がある。

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