チャーリー・マンガーが支援した)伝説のファンドマネージャー、リー・ルーがかつて『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言った。 事業が破綻するときには負債が絡むことが多いので、企業のリスクの高さを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 株式会社コーセー(東証:4922)は、事業において負債を使用していることがわかる。 しかし、株主は負債の使用を心配すべきなのだろうか?
借金はいつ危険なのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本を調達するか、自らのキャッシュフローで簡単に返済できなくなったときだけである。 資本主義の一部とは、失敗した企業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より頻繁に起こる(しかし依然としてコストのかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段である。 私たちは、企業の負債の使用について考えるとき、まず現金と負債を一緒に見ます。
コーセーの負債とは?
コーセーの有利子負債額は2023年12月時点で5億円で、1年前の13.6億円から減少している。 しかし、それを相殺する1,328億円のキャッシュがあり、1,323億円のネットキャッシュがあることになる。
コーセーのバランスシートの健全性は?
直近の貸借対照表によると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が702億円、 12カ月超に返済期限が到来する負債が184億円ある。 一方、現金は1,328億円、1年以内に期限の到来する債権は443億円。 流動資産は885億円で、負債を上回っている。
この過剰流動性は、コーセーが負債に対して慎重なアプローチを取っていることを示唆している。 短期流動性は十分に確保されているため、融資先との間に問題はないと思われる。 簡単に言えば、コーセーが負債より現金の方が多いという事実は、間違いなく、負債を安全に管理できることを示すものである。
というのも、コーセーのEBITは前年比28%減だったからだ。 企業の収益が悪化すると、貸し手との関係が険悪になることがある。 債務残高を分析する場合、バランスシートを見るのは当然である。 しかし、コーセーが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 コーセーの貸借対照表には純現金があるが、その現金残高の増加(または減少)を理解するために、EBIT(金利・税引前利益)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見てみる価値はある。 過去3年間、コーセーのフリーキャッシュフローはEBITの95%と、予想以上に堅調だった。 このことは、債務返済を行うことが望ましい場合、同社を有利な立場に置いている。
まとめ
企業の有利子負債を調査するのは常に賢明なことだが、コーセーには1,323億円のネットキャッシュがあり、バランスシートも良好だ。 また、フリー・キャッシュ・フローは250億円で、EBITの95%を占めている。 従って、コーセーの負債使途がリスキーだとは思わない。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、すべての投資リスクが貸借対照表にあるわけではない。 例えば、コーセーに投資する前に注意すべき2つの警告サインを発見した。
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