投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 つまり、賢い投資家は、企業のリスクを評価する際、負債(通常倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 資生堂(TSE:4911)が事業で負債を使っていることはわかる。 しかし、本当の問題は、この負債が会社をリスキーにしているかどうかである。
負債がもたらすリスクとは?
有利子負債やその他の負債が企業にとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合である。 最悪のシナリオでは、債権者に支払いができなくなった場合、企業は倒産する可能性がある。 しかし、より一般的な(しかし、まだ高価な)状況は、企業が単に負債を制御するために安い株価で株主を希釈化しなければならない場合です。 もちろん、多くの企業が成長資金を得るために負債を利用しているが、その場合、マイナスの影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債の両方を合わせて検討する。
資生堂の負債額は?
下記の通り、2024年6月末の有利子負債は1,941億円で、1年前の1,715億円から増加している。詳細は画像をクリック。 ただし、現金は919億円あるため、ネット有利子負債は1,023億円となる。
資生堂のバランスシートの強さは?
最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が4,203億円、それ以降に返済期限が到来する負債が2,480億円ある。 これらの債務と相殺される919億円の現金と12ヶ月以内に支払う1,551億円の債権がある。 負債は現金と短期債権の合計を4,213億円上回る。
資生堂の企業価値は1.47兆円であるため、この赤字はそれほど悪くはない。 しかし、資生堂の負債が過大なリスクをもたらしている兆候には注意したい。
私たちは、利益に対する負債水準について知るために、主に2つの比率を使っている。ひとつは、純有利子負債を利払い・税引き・減価償却・償却前利益(EBITDA)で割ったもので、もうひとつは、利払い・税引き前利益(EBIT)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレストカバー)である。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する有利子負債を考慮する。
資生堂のEBITDAに対する有利子負債比率は1.3と低い。 資生堂のEBITDAに対する有利子負債比率は1.3と低い。 だから、この会社が冷静さを保ちながら負債を負うことができるのは間違いない。 実際、資生堂の救いは負債が少ないことである。というのも、資生堂のEBITは過去12ヶ月で93%も急落しているからだ。 負債の返済に関して言えば、利益の減少は、砂糖入りのソーダが健康に役立つのと同じくらい役に立たない。 負債残高を分析する場合、バランスシートを見るのは当然である。 しかし、最終的には事業の将来の収益性によって、資生堂カンパニーが長期的にバランスシートを強化できるかどうかが決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたいなら、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要としている。 そのため、EBITが対応するフリーキャッシュフローにつながっているかどうかを見る必要がある。 直近の3年間で、資生堂はEBITの77%に相当するフリー・キャッシュ・フローを計上している。 フリー・キャッシュ・フローが利払いや税金を除いたものであることを考えれば、この冷え切ったキャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。
当社の見解
資生堂のEBIT成長率を見る限り、同社の経営は容易ではない。 EBITで支払利息をカバーする能力がかなり高いことは間違いない。 上記のすべての要素を考慮すると、資生堂カンパニーはかなり有利子負債をうまく管理していると思われる。 とはいえ、その負担は十分に重いため、株主は注視することをお勧めする。 負債水準を分析する際、バランスシートは当然の手始めである。 しかし、投資リスクのすべてがバランスシートにあるわけではない。 資生堂の 投資分析では、2つの警告サインが出ている。
もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株式を購入することを好むタイプの投資家であれば、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.