株式分析

味の素(東証:2802)は負債が多すぎる?

TSE:2802
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投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡むことが多いのだから、企業のリスク度合いを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然だ。 味の素株式会社(東証:2802)のバランスシートには負債がある。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

負債がもたらすリスクとは?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より一般的な(しかし、まだ高価な)状況は、企業が単に負債を制御するために安い株価で株主を希釈化しなければならない場合である。 しかし、希薄化に取って代わることで、負債は、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、非常に優れた手段となり得る。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。

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味の素の負債額は?

下の図をクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年6月現在、味の素の有利子負債は5,014億円で、1年前の4,109億円から増加している。 一方、現金は1,913億円あり、純有利子負債は約3,101億円。

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東証2802 負債資本倍率の推移 2024年9月23日

味の素のバランスシートの強さは?

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に期限の到来する負債が4,638億円、それ以降に期限の到来する負債が4,809億円ある。 一方、現金は1,913億円、1年以内に期限の到来する債権は2,027億円である。 つまり、現預金と1年以内の売掛金を合わせると5,507億円の負債がある。

味の素の時価総額は2.75兆円と巨額であるため、増資によってバランスシートを強化することは可能だろう。 しかし、希薄化することなく負債を管理できるかどうかは、ぜひとも精査する必要があることは明らかだ。

企業の収益に対する有利子負債を評価するために、純有利子負債÷利払い・税引き・減価償却・償却前利益(EBITDA)、および利払い・税引き・償却前利益(EBIT)÷支払利息(インタレスト・カバー)を計算する。 このように、負債の絶対額と支払金利の両方を考慮する。

味の素の純負債はEBITDAのわずか1.4倍である。 また、EBITDAは支払利息の31.7倍であり、支払利息を容易にカバーできる。 だから我々は、その超保守的な負債の使い方にはかなり寛容である。 また、味の素が昨年EBITDAを12%成長させたことで、負債の負担がより軽くなったことも温かく見守っている。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、味の素が長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧いただきたい。

なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 つまり、EBITがフリー・キャッシュフローにどれだけ裏付けられているかをチェックする価値がある。 過去3年間、味の素はEBITの56%に相当する強力なフリーキャッシュフローを生み出している。 この冷え切ったキャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。

当社の見解

良いニュースは、EBITで支払利息をカバーする味の素の実証された能力である。 また、EBITの成長率も良い。 これらのデータを考慮すると、味の素は負債に対してかなり賢明なアプローチを取っていると思われる。 つまり、株主還元を高めるために、もう少しリスクを取っているということだ。 他の多くの指標よりも、一株当たり利益がどれくらいのスピードで伸びているかを追跡することが重要だと考えている。というのも、本日、味の素の一株当たり利益履歴のインタラクティブなグラフを無料で見ることができるからだ。

もしあなたが、堅固なバランスシートを持つ急成長企業に興味があるのなら、当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.