Stock Analysis

投資家の楽観論が溢れるカルビー (東証:2229) しかし、成長は乏しい

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PER(株価収益率)19.3倍のカルビー株式会社(東証:2229)は、日本の企業の半数近くがPER14倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、現時点では弱気シグナルを発しているのかもしれない。 とはいえ、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。

カルビーは最近、他の企業よりも業績を伸ばしており、確かに良い仕事をしている。 好業績が続くと予想する向きも多いようで、PERが上がっている。 そうでなければ、特に理由もなく高い株価を支払っていることになる。

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東証:2229 株価収益率 vs 業界 2024年7月2日
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高いPERについて、成長指標は何を物語っているのか?

カルビーのような高いPERを見て本当に安心できるのは、会社の成長が市場を凌駕する軌道に乗っている時だけだ。

まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を38%という驚異的な成長を遂げた。 その結果、過去3年間でもEPSを20%伸ばしている。 つまり、この3年間で、同社は実によく業績を伸ばしてきたことが確認できる。

今後の見通しに目を向けると、同社に注目している5人のアナリストの予測では、今後3年間は年率3.5%の成長が見込まれる。 これは、市場全体の年間成長率9.6%よりかなり低い。

この情報では、カルビーが市場より高いPERで取引されていることが気になる。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストが示すよりもずっと強気で、どんな価格でも株を手放したくないようだ。 これらの株主は、PERが成長見通しに沿った水準まで低下した場合、将来的に失望を味わう可能性が高い。

カルビーのPERの結論

株価収益率は株を買うかどうかの決定的な要因になるべきではないが、業績期待のバロメーターとしてはかなり有能である。

カルビーは現在、予想成長率が市場全体より低いため、予想PERよりはるかに高い水準で取引されている。 業績見通しが弱く、市場よりも成長が鈍化すると、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがあると考えられる。 このような状況が著しく改善されない限り、この株価を妥当なものとして受け入れるのは非常に難しい。

意見をまとめる前に、注意すべきカルビーの警告サインを1つ発見した。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.