株式分析

江崎グリコ(東証:2206) 借金の使い道は賢明なようだ

TSE:2206
Source: Shutterstock

チャーリー・マンガーが支援した)伝説的なファンドマネジャーの李璐はかつて、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言った。 つまり、ある銘柄のリスクがどの程度かを考えるとき、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 江崎グリコ株式会社(東証:2206)に注目したい。(江崎グリコ株式会社(東証:2206)の貸借対照表には負債がある。 しかし、この負債は株主にとって問題なのだろうか?

負債が問題となるのはどのような場合か?

有利子負債やその他の負債が企業にとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その負債を容易に履行できない場合である。 資本主義の一部とは、失敗した企業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より頻繁に起こる(しかし依然としてコストのかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債の利点は、それがしばしば安価な資本を意味することであり、特に企業の希薄化を高い収益率で再投資する能力に置き換えた場合である。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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江崎グリコの負債とは?

下のグラフをクリックすると詳細が見られるが、江崎グリコの2023年12月時点の有利子負債は300億円で、前年とほぼ同じである。 しかし、それを相殺する972億円の現金があり、672億円のネットキャッシュがある。

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東証:2206 2024年3月1日現在の有利子負債残高の推移

江崎グリコのバランスシートの健全性は?

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が1,160億円、それ以降に返済期限が到来する負債が166億円ある。 一方、現金は972億円、1年以内に回収予定の債権は483億円。 流動資産は負債を129億円上回っている。

この黒字は、江崎グリコが保守的なバランスシートを持っていることを示唆している。 簡単に言えば、江崎グリコが負債よりも現金の方が多いということは、負債を安全に管理できるということである。

その上、江崎グリコは過去12ヶ月間でEBITを46%伸ばしており、この成長によって負債を処理しやすくなるだろう。 負債水準を分析する際、バランスシートは当然スタート地点となる。 しかし、江崎グリコが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 江崎グリコの貸借対照表にはネットキャッシュがあるが、利払い前税引き前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローに変換する能力を見る価値はある。 過去3年間、江崎グリコのフリーキャッシュフローはEBITの11%で、実に低い。 私たちにとって、これほど低い現金化率は、債務を消滅させる能力について少しパラノイアを掻き立てる。

まとめ

負債を懸念する投資家の意見には共感するが、江崎グリコには672億円のネットキャッシュがあり、負債よりも流動資産の方が多いことを念頭に置くべきである。 また、昨年度のEBIT成長率は46%であった。 従って、江崎グリコが負債を使用することは危険だとは思わない。 負債を分析する際、バランスシートに注目すべきなのは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、江崎グリコに投資する前に注意すべき1つの兆候を発見した。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.