Stock Analysis

松井証券 (東証:8628) の事業は市場に遅れをとっているが、株価は遅れをとっていない

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TSE:8628

松井証券(8628)の株価収益率(PER)は24.4倍で、PER14倍以下の企業が約半数、PER10倍割れもザラにある日本市場と比べると、今は売りが強いように見えるかもしれない。 しかし、このPERがかなり高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。

最近の市場は業績が伸びているが、松井証券の業績は逆ざやになっており、あまり良くない。 PERが高いのは、この業績不振が好転すると投資家が考えているから、という可能性もある。 そうでないとすれば、既存株主は株価の存続可能性に極めて神経質になっている可能性がある。

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東証:8628 株価収益率 vs 業界 2024年3月28
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松井証券の成長トレンドは?

松井証券のPERがこれほど高いのは、会社の成長が市場を圧倒する勢いのときだけだ。

昨年度の決算を振り返ってみると、2.1%の減益であった。 過去3年間を見ても、EPSは1.3%減少している。 従って、株主は中期的な利益成長率に暗雲を感じたことだろう。

将来に目を移すと、同社を担当するアナリスト1名の予想によると、今後3年間の利益成長率は毎年0.4%ずつ低下し、マイナス圏に向かうという。 市場が年率10%の成長を予測している中で、これは残念な結果だ。

このような情報から、松井証券が市場より高いPERで取引されていることが気になる。 投資家の多くは、松井証券の業績が好転することを期待しているようだが、アナリスト集団はそう確信していないようだ。 もしPERがマイナス成長見通しに見合った水準まで低下すれば、これらの株主は将来的に失望を味わう可能性が高い。

重要なポイント

一般的に、私たちは株価収益率を、市場が企業の全体的な健全性についてどのように考えているかを確認するために使用することに限定することを好む。

松井証券のアナリスト予想を検証した結果、収益縮小の見通しが高PERに与える影響は、我々が予想したほどではないことがわかった。 将来の収益見通しが、このようなポジティブなセンチメントを長く支える可能性は極めて低いためだ。 このような状況が著しく改善されない限り、この価格を妥当なものとして受け入れるのは非常に難しい。

例えば、 松井証券には2つの警告 サイン(1つはちょっと不愉快)がある。

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