バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーが支援する外部ファンドマネージャー、リー・ルー氏は、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言っている。 つまり、賢明な投資家たちは、企業の危険性を評価する際に、倒産につきものの負債が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 株式会社オリエンタルランド(東証:4661)には注目している。(東証:4661)は貸借対照表に負債を抱えている。 しかし、この負債は株主にとって問題なのだろうか?
負債が問題となるのはどのような場合か?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 そのようなケースはあまり多くはないが、負債を抱えた企業が、貸し手から苦しい価格での資本調達を強いられ、株主を恒久的に希薄化させるケースはよく見られる。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 私たちは、企業の負債の使用について考えるとき、まず現金と負債を一緒に見ます。
オリエンタルランドの負債とは?
下の画像をクリックすると詳細が見られるが、オリエンタルランドの2024年3月末の有利子負債は2,090億円で、1年前の2,410億円から減少している。 一方、現金は3,970億円あり、1,881億円のネットキャッシュとなっている。
オリエンタルランドのバランスシートの健全性は?
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が2,470億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が1,587億円ある。 一方、現金は3,970億円、1年以内に返済期限の到来する債権は288億円である。 つまり、流動資産は負債総額を202億円上回っている。
オリエンタルランドの規模を考えると、流動資産と負債総額のバランスはとれているといえそうだ。 7.68億円のオリエンタルランドが資金繰りに苦しんでいるとは考えにくいが、バランスシートを注視する価値はあると思われる。 簡単に言えば、オリエンタルランドが負債よりも現金の方が多いという事実は、負債を安全に管理できることを示唆していると言って間違いない。
加えて、オリエンタルランドがEBITを49%増加させ、将来の負債返済の可能性を減らしたことは喜ばしい。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、オリエンタルランドが今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 オリエンタルランドは、貸借対照表上ではネットキャッシュを保有しているかもしれないが、金利・税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローにどの程度変換しているかを見ることは興味深い。 直近の3年間で、オリエンタルランドはEBITの60%に相当するフリーキャッシュフローを記録している。 このフリー・キャッシュ・フローにより、同社は、適切な場合に負債を返済するのに有利な立場にある。
まとめ
企業の有利子負債を調査することは常に賢明であるが、今回のケースでは、オリエンタルランドは1,881億円のネットキャッシュを持ち、バランスシートも良好である。 また、昨年度のEBIT成長率は49%であった。 では、オリエンタルランドの負債はリスクなのだろうか?我々にはそうは見えない。 他の多くの指標よりも、1株当たり利益がどれくらいのペースで伸びているかを追跡することが重要だと考えている。なぜなら、オリエンタルランドの1株当たり利益の履歴を、インタラクティブなグラフで無料で見ることができるからだ。
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