長谷工コーポレーション(東証:1808)が負債を多用していることを示す4つの指標

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ウォーレン・バフェットは、『ボラティリティはリスクと同義ではない。 だから、ある銘柄のリスクの高さを考えるとき、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 長谷工コーポレーション(TSE:1808)が負債を事業に利用していることはわかる。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

借金はいつ問題になるのか?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が増資や自社のキャッシュフローで簡単に返済できなくなったときだけである。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストがかかる)のは、会社がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債の利点は、それがしばしば安価な資本を意味することであり、特に企業の希薄化を高い収益率で再投資する能力に置き換えた場合である。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。

長谷工の純負債とは?

下のグラフをクリックすると詳細が見られるが、2025年3月時点の長谷工の有利子負債は4,200億円で、前年とほぼ同じである。 ただし、手元資金が2,393億円あるため、純有利子負債は約1,807億円と少なくなっている。

東証:1808 負債資本比率の推移 2025年6月21日

長谷工のバランスシートの強さは?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に4,428億円、それ以降に3,903億円の負債がある。 これらの債務を相殺するために、2,393億円の現金と1,485億円の債権が12ヶ月以内に支払われる。 負債は現金と短期債権を合わせて4,454億円。

この赤字は時価総額6,000億円に対してかなり大きいため、株主は長谷工の負債使途を注視する必要がある。 貸し手からバランスシートの補強を求められた場合、株主は深刻な希薄化に直面する可能性が高い。

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企業の収益に対する負債を評価するため、純負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で割り、EBIT(金利・税金控除前利益)を支払利息(金利カバー率)で割って計算する。 このように、負債の絶対額と支払金利の両方を考慮する。

長谷工のEBITDAに対する純有利子負債の比率は約1.9で、有利子負債の使用は中程度であることを示唆している。 また、利子カバー率は213倍と高く、さらに安心できる。 重要なのは、長谷工のEBITが過去12ヵ月でほぼ横ばいだったことだ。 私たちは、収益が伸びてくれることを望んでいる。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、長谷工が長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 プロがどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そこで我々は、EBITがどれだけフリー・キャッシュフローに変換されているかを常にチェックしている。 過去3年間、長谷工のフリー・キャッシュ・フローはマイナスだった。 フリー・キャッシュ・フローが信頼できない企業にとって、借金ははるかにリスクが高いので、株主は過去の支出が将来フリー・キャッシュ・フローを生み出すことを期待すべきである。

当社の見解

長谷工のEBITをフリー・キャッシュ・フローに変換する能力も、負債総額の水準も、債務をさらに引き受ける能力を確信させるものではない。 しかし、長谷工がEBITで容易に支払利息をカバーできそうなのは朗報である。 上記の要因を総合すると、長谷工の負債には事業リスクがあると思われる。 有利子負債がリターンを押し上げる可能性はあるが、現在、同社には十分なレバレッジがあると考える。 負債を分析する際、バランスシートに注目すべきなのは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、長谷工に投資する前に注意すべき3つの兆候を発見した。

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