ウォーレン・バフェットは、『ボラティリティはリスクと同義ではない。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 藤井産業株式会社(東証:9906)のバランスシートには負債がある。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。
負債がもたらすリスクとは?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者に返済できなければ、企業は倒産してしまう。 そのようなケースはあまり多くはないが、負債を抱えた企業が、貸し手から窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化するケースはよく見られる。 もちろん、負債の利点は、それがしばしば安価な資本を意味することであり、特に企業の希薄化を高い収益率で再投資する能力に置き換えた場合である。 負債水準を検討する際には、まず、現金と負債水準の両方を合わせて検討する。
藤井産業の負債は?
下記の通り、藤井産業の有利子負債は2024年3月時点で10億7,000万円。グラフをクリックすると詳細が表示される。 しかし、それを相殺する181億円のキャッシュがあり、171億円のネットキャッシュがあることになる。
藤井産業のバランスシートの強さは?
直近の貸借対照表を拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が252億円、それ以 後に返済期限が到来する負債が27.1億円ある。 一方、現金は181億円、12カ月以内に返済期限が到来する債権は253億円である。 つまり、流動資産は負債を155億円上回っている。
この潤沢な流動性は、藤井産業のバランスシートが巨大なセコイアの木のように頑丈であることを意味している。 藤井産業のバランスシートは、セコイアの巨木のように頑丈である。 簡潔に言えば、藤井産業はネットキャッシュを誇っており、重い負債を抱えていないと言ってよい!
その上、藤井産業は過去12ヶ月間でEBITを35%伸ばしており、この成長によって負債を処理しやすくなる。 有利子負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、藤井産業は負債を返済するために利益を必要とするため、負債を完全に切り離して見ることはできない。 そのため、負債を検討する際には、収益動向を見る価値があることは間違いない。インタラクティブなスナップショットはこちら。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 藤井産業は貸借対照表にネットキャッシュを計上しているが、そのキャッシュバランスの構築(または減少)を理解するために、金利税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローに変換する能力を見る価値がある。 直近の3年間で、藤井産業はEBITの50%に相当するフリーキャッシュフローを記録している。 このフリー・キャッシュ・フローにより、同社は適切なタイミングで負債を返済することができる。
まとめ
有利子負債を懸念する投資家の意見には共感するが、藤井産業には171億円のネットキャッシュがあり、負債よりも流動資産の方が多いことを念頭に置くべきである。 また、昨年のEBITが前年比35%増となったことも評価できる。 要するに、藤井産業の負債水準に懸念はないということだ。 株主にとってもうひとつのプラスは、配当金を支払っていることだ。配当金を受け取るのが好きなら、藤井産業の配当履歴をチェックしよう!
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