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トラスコ中山(東証:9830)の配当落ちまであと3日

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TSE:9830

トラスコ中山(株) (東証:9830)の株価は、あと3日で配当落ちとなる。 配当落ち日は、基準日の1営業日前である。基準日とは、株主が配当金を受け取るために会社の帳簿上に存在しなければならない締切日である。 配当落ち日が重要な意味を持つのは、株式が売買されるたびに、その取引が決済されるまで少なくとも2営業日かかるからである。 つまり、6月27日以降にトラスコ中山の株式を購入した投資家は、9月2日に支払われる配当金を受け取ることができない。

次回の配当金は1株当たり24円。昨年、同社は合計で46円50銭を株主に分配した。 過去12ヶ月の分配金を見ると、現在の株価2472.00円に対して、トラスコ中山の配当利回りは約1.9%である。 配当金を支払う企業を見るのは好きだが、金の卵を産むことで金のガチョウが死んでしまわないか確認することも重要だ! そのため、配当の支払いが持続可能かどうか、会社が成長しているかどうかを常にチェックする必要がある。

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配当金は通常、企業の利益から支払われるため、企業が稼いだ以上の配当金を支払う場合、その配当金は通常、削減されるリスクが高くなる。 トラスコ中山は昨年、利益の23%しか配当していない。これは保守的な低配当であり、不測の事態に備えて余裕を残していると考える。 とはいえ、高収益企業であっても、配当金を支払うのに十分なキャッシュを生み出せないことがある。だからこそ、配当金がキャッシュフローでカバーされているかどうかを常にチェックする必要がある。 過去1年間では、フリー・キャッシュ・フローの182%を配当金として支払っており、これは不快なほど高い。 借り入れをするか会社のキャッシュを使うかしなければ、生み出したキャッシュ以上のキャッシュをコンスタントに配当するのは難しい。

トラスコ中山の配当金は報告された利益で賄われているが、キャッシュの重要性はやや高い。 キャッシュは王様と言われるように、トラスコ中山がキャッシュフローで十分にカバーされていない配当を繰り返すようであれば、警告のサインと考えるだろう。

トラスコ中山が過去12ヶ月間にどれだけ利益を配当したかは、こちらをクリック。

東証:9830 2024年6月23日の歴史的配当金

収益と配当は成長しているか?

なぜなら、一株当たりの収益が改善すれば、配当金を増やすのは簡単だからだ。 業績が悪化し、減配を余儀なくされた場合、投資家は投資価値が煙に巻かれるのを見ることになる。 だからこそ、トラスコ中山の1株当たり利益が過去5年間で年率6.4%増加しているのは安心材料だ。 業績は順調に伸びているが、配当金支払いが過去1年間で同社のキャッシュフローの大半を消費したことが懸念される。

多くの投資家は、企業の配当実績を評価する際、配当金の支払額が経年変化でどの程度変化したかを評価する。 過去8年間、トラスコ中山は年平均約5.1%増配している。 収益が伸びている中で同社が増配しているのは心強いことであり、少なくとも株主に報いようという企業の姿勢がうかがえる。

結論

配当の観点から、投資家はトラスコ中山を買うべきか避けるべきか? トラスコ中山は、1株当たり利益が順調に伸びており、昨年1年間の配当は利益の半分以下であった。残念ながら、配当はフリーキャッシュフローで十分にカバーされていない。 まとめると、この分析ではトラスコ中山は問題なさそうだ。

トラスコ中山についてもっと詳しく調べたいなら、この銘柄が直面するリスクを知っておく価値があるだろう。 その一助として、トラスコ中山に投資する前に注意すべき1つの警告サインを発見した。

一般的に、最初に目にした配当株を買うことはお勧めしない。ここでは、強い配当金を支払っている興味深い銘柄を厳選して紹介する。