バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーが支援する外部ファンドマネージャー、リー・ルー氏は、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言っている。 つまり、賢い投資家たちは、企業の危険性を評価する際に、倒産につきものの負債が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 三菱重工業株式会社(TSE:7011)を見てみよう。(TSE:7011)は、その事業において負債を使用している。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。
なぜ負債がリスクをもたらすのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本を調達するか、自らのキャッシュフローで簡単に返済できなくなったときだけである。 資本主義の一部とは、失敗した企業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より頻繁に起こる(しかし依然としてコストのかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 しかし、希薄化の代わりに、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 私たちは、企業の負債の使用について考えるとき、まず現金と負債を一緒に見ます。
三菱重工業の純負債とは?
下のグラフをクリックすると詳細が見られるが、三菱重工業の 2024 年 9 月時点の有利子負債は 1.38 億円で、前年とほぼ同じである。 ただし、5,358億円の現金があり、これを相殺すると8,462億円の純有利子負債となる。
三菱重工業のバランスシートの健全性は?
最新の貸借対照表を見ると、三菱重工業は1年以内に30億8,000万円、それ以降に10億2,000万円の負債を抱える。 その一方で、現金5,358億円、12ヶ月以内に期限の到来する債権9,140億円がある。 つまり、現預金と短期債権を合わせると2.65億円の負債があることになる。
三菱重工業の時価総額は76.7億円と巨大であるため、必要であれば増資によってバランスシートを強化することができるだろう。 しかし、三菱重工の負債が過大なリスクをもたらしている兆候には注意したい。
私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割った値と、EBIT(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息をどれだけ容易にカバーできるかを計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定する。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する有利子負債を考慮する。
三菱重工業の純有利子負債はEBITDAの1.7倍と非常に合理的な水準にあるが、昨年のEBITは支払利息をわずか6.2倍でカバーしている。 これらの数字に警戒する必要はないが、同社の負債コストが実質的な影響を及ぼしていることは注目に値する。 その上、三菱重工業は過去12ヶ月間でEBITを46%伸ばしており、この成長によって負債を処理しやすくなるだろう。 負債水準を分析する場合、バランスシートは当然の出発点である。 しかし、三菱重工業が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷厳な現金だけである。 そのため、EBITがフリー・キャッシュ・フローにどれだけ裏付けられているかをチェックする価値がある。 直近の3年間を見ると、三菱重工業のフリー・キャッシュ・フローはEBITの46%であり、これは予想よりも低い。 負債を返済することを考えると、これはあまり良いことではない。
当社の見解
三菱重工業のEBIT成長率は、クリスティアーノ・ロナウドが14歳以下のGK相手にゴールを決めるのと同じくらい簡単に負債を処理できることを示唆している。 また、金利のカバー率もプラスである。 前述の要因を総合すると、三菱重工業は負債をかなり楽に処理できることがわかる。 もちろん、レバレッジは株主資本に対するリターンを高める一方で、より大きなリスクをもたらすので、この点については注視する価値がある。 負債水準を分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、三菱重工業には 1つの警告サインが ある。
すべてが終わってみれば、負債を必要としない企業に注目する方が簡単な場合もある。純有利子負債ゼロの成長株リストに、読者は今すぐ100%無料でアクセスできる。
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