ウォーレン・バフェットは、『ボラティリティはリスクと同義ではない。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 重要なのは、ダイキン工業株式会社(東証:6367)である。(ダイキン工業(東証:6367)は負債を抱えている。 しかし、株主はその負債の使い方を心配すべきなのだろうか?
負債はいつ問題になるのか?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済できないのであれば、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができなくなる。 このような事態はあまり一般的ではないが、負債を抱える企業が、貸し手から窮迫した価格での資本調達を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化するケースはよく見られる。 しかし、希薄化の代わりに、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
ダイキン工業の負債額は?
下記の通り、ダイキン工業は2024年6月時点で9,047億円の負債を抱えている。グラフをクリックすると詳細を見ることができる。 ただし、8,436億円の現金があり、これを相殺すると、純有利子負債は約610億円となる。
ダイキン工業の負債の推移
直近の貸借対照表を拡大すると、1年以内に返済期限が到来する負債が17.6億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が6,405億円ある。 これらの債務と相殺される8,436億円の現金と12ヶ月以内に支払う8,729億円の債権がある。 つまり、現金と短期債権を合計すると6,886億円の負債がある。
上場しているダイキン工業の株式価値は5.40億円と非常に大きいので、この程度の負債が大きな脅威になるとは考えにくい。 とはいえ、同社のバランスシートが悪い方向に変化しないよう、注視し続ける必要があるのは確かだ。 純有利子負債がほとんどないダイキン工業は、負債負担が非常に軽い。
ダイキン工業の有利子負債比率は主に2種類ある。ひとつは純有利子負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で割ったもので、もうひとつはEBIT(金利・税金・減価償却費控除前利益)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレストカバー)である。 このアプローチの利点は、有利子負債の絶対額(EBITDAに対する純有利子負債)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮することである。
有利子負債がEBITDAのわずか0.099倍で、EBITが利息をカバーする倍率はなんと15.0倍であることから、ダイキン工業株式会社が絶望的な借り手でないことは明らかである。 そのため、過去の収益と比較すると、債務負担は些細なものに思える。 ダイキン工業はEBITラインではあまり利益を得ていないようだが、少なくとも収益は今のところ安定している。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、ダイキン工業が長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 将来性を重視するのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧ください。
最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要とする。 そこで論理的なステップとして、実際のフリー・キャッシュ・フローと一致するEBITの割合を見ることになる。 直近の3年間を見ると、ダイキン工業のフリー・キャッシュ・フローはEBITの28%であり、予想よりも低い。 負債の返済を考えると、これはあまり良くない。
当社の見解
良いニュースは、ダイキン工業がEBITで支払利息をカバーする能力を実証したことである。 しかし、EBITをフリー・キャッシュフローに換算すると、この印象は少し損なわれる。 これらのことを考慮すると、ダイキン工業株式会社は、現在の負債レベルを快適に扱うことができるように見える。 プラス面では、このレバレッジは株主還元を高めることができるが、潜在的なマイナス面は損失のリスクが高まることであり、バランスシートを監視する価値がある。 他の多くの指標よりも、一株当たり利益がどの程度のペースで伸びているかを追跡することが重要だと考える。ダイキン工業の一株当たり利益の推移を、インタラクティブなグラフで無料でご覧いただけます。
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