Stock Analysis

SMCコーポレーション(東証:6273)のPERに不安を感じる株主がいる

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SMCコーポレーション(東証:6273)の株価収益率(PER)28.7倍は、PER14倍以下の企業が約半数を占め、PER9倍割れもザラにある日本市場と比較すると、今は売りが強いように見えるかもしれない。 しかし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。

SMCは最近、業績が悪化しており、平均してある程度成長している他の企業と比べても見劣りする。 可能性として考えられるのは、投資家がこの業績不振が好転すると考えているためにPERが高いということだ。 もしそうでないなら、既存株主は株価の存続可能性に極度に神経質になっているかもしれない。

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東証:6273 株価収益率 vs 業界 2024年5月9日
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成長は高PERに見合うか?

SMCのようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をはるかに上回る必要があるという前提がある。

振り返ってみると、昨年は同社の収益が16%減少した。 それでも、直近3年間のEPSは、短期的には不満足な業績にもかかわらず、全体で85%増という素晴らしい数字を記録している。 紆余曲折はあったが、それでも最近の利益成長は同社にとって十分すぎるほどだったと言える。

今後の見通しに目を向けると、同社をウォッチしているアナリストの予測では、今後3年間は毎年7.7%の成長が見込まれる。 これは、市場全体の成長率予測(毎年11%)を大幅に下回る。

このことを考えると、SMCのPERが他の企業の大半を上回っているのは憂慮すべきことだ。 投資家の多くはSMCの事業見通しが好転することを期待しているようだが、アナリスト集団はそう確信していないようだ。 PERが成長見通しに見合った水準まで低下すれば、こうした株主は将来的に失望を味わうことになる可能性が高い。

SMCのPERから何を学ぶか?

株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣るという議論があるが、強力な景況感指標となりうる。

SMCは現在、予想成長率が市場全体より低いため、予想PERよりはるかに高い水準で取引されている。 業績見通しが弱く、市場よりも成長率が低いと判断された場合、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがある。 この場合、株主の投資は大きなリスクにさらされ、潜在的投資家は過大なプレミアムを支払う危険にさらされる。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.