Stock Analysis

ETS HoldingsLtd (東証:1789)が負債を責任を持って管理できる理由はここにある。

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TSE:1789

投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債が多すぎると企業が沈没する可能性があるからだ。 ETSホールディングス株式会社(東証:1789)は、負債が多すぎる。(TSE:1789)は貸借対照表に負債を抱えている。 しかし、株主はその負債の使い方を心配すべきなのだろうか?

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

有利子負債やその他の負債が企業にとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合である。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなくなった場合、株主は何も手にできなくなる可能性がある。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストがかかる)のは、バランスシートを補強するためだけに、企業がバーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 しかし、希薄化の代わりに負債を活用することで、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。

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ETS HoldingsLtdの有利子負債とは?

ETSホールディングスの負債額は2024年3月時点で22.8億円と、1年前の25.4億円から減少している。 ただし、現金は27.1億円あり、これを相殺すると4.34億円のネットキャッシュとなる。

東証:1789 2024年9月2日現在の有利子負債残高の推移

ETSホールディングスのバランスシートの健全性は?

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が32.6億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が16.3億円ある。 一方、現金は27.1億円、1年以内に期限の到来する債権が28.7億円ある。 つまり、流動資産は負債総額より7億300万円多い

ETSホールディングスのバランスシートに潤沢な流動性があることは、保守的な負債管理を示唆している。 純資産が豊富なため、借入先との間で問題が生じる可能性は低い。 簡潔に言えば、ETS HoldingsLtdはネットキャッシュを誇っているため、負債負担が大きくないと言える!

それに加えて、ETS HoldingsLtdがEBITを38%増加させ、将来の負債返済の可能性を減らしたことは喜ばしい。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、ETS HoldingsLtdが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 プロがどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 ETSホールディングスの貸借対照表にはネット・キャッシュが計上されているが、その現金残高の増加(または減少)を理解するために、EBIT(金利税引前利益)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見てみる価値はある。 過去3年間、ETSホールディングスのフリー・キャッシュ・フローは大幅なマイナスとなった。 これは成長のための支出の結果かもしれないが、負債をはるかにリスクの高いものにしている。

まとめ

企業の負債を調査するのは常に賢明なことだが、ETSホールディングスには4億3,400万円のネット・キャッシュがあり、バランスシートも良好だ。 また、昨年のEBIT成長率は前年比38%増で、この点も評価できる。 したがって、ETSホールディングスの負債利用が危険だとは思わない。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし結局のところ、どの企業にもバランスシートの外に存在するリスクがある。 こうしたリスクを見つけるのは難しい。 ETSホールディングスの警告サインを1つ 見つけた。

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