米国の半数近くの企業の株価収益率(PER)が19倍を下回っているとき、モトローラ・ソリューションズ社(NYSE:MSI)はPER53.5倍で、完全に避けるべき銘柄と考えるかもしれない。 とはいえ、この高いPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要がある。
モトローラ・ソリューションズは、平均してある程度の成長を遂げている他社に比べて収益が低下しているため、最近の追跡調査は芳しくない。 業績が大幅に回復すると予想する株主が多いため、PERが暴落せずに済んでいるのかもしれない。 もしそうでないなら、既存株主は株価の存続可能性に極めて神経質になっているかもしれない。
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Motorola SolutionsのようなPERが妥当とみなされるためには、企業が市場をはるかに上回る必要があるという仮定が内在している。
昨年度の業績を振り返ってみると、同社の利益は7.6%減少している。 3年間のEPS成長率は合計でまだ26%と注目に値するため、長期的には好調であった同社に水を差す結果となった。 従って、この好調を維持したいところだが、株主は中期的な利益成長率におおよそ満足していることだろう。
将来に目を移すと、同社を担当する12人のアナリストの予想では、今後3年間は毎年20%の増益が見込まれている。 市場予想が年率11%にとどまる中、同社はより強い業績が期待できる。
この情報により、モトローラ・ソリューションズが市場と比べて高いPERで取引されている理由がわかる。 投資家の多くは、将来の力強い成長を期待し、株価を高く買おうとしているようだ。
モトローラ・ソリューションズのPERの結論
株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣るという議論もあるが、強力な景況感指標にはなり得る。
予想通り、モトローラ・ソリューションズのアナリスト予想を調べたところ、その優れた業績見通しが高いPERに寄与していることが分かった。 現段階では、投資家は収益悪化の可能性がPERの引き下げを正当化できるほど大きくないと見ている。 このような状況では、近い将来に株価が大きく下落することは考えにくい。
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