投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債が多すぎると会社が沈没する可能性があるからだ。 PDDホールディングス(NASDAQ:PDD)のバランスシートには負債がある。 しかし本当の問題は、この負債が同社をリスキーにしているかどうかだ。
負債がもたらすリスクとは?
借金はビジネスの成長を助けるツールだが、もしビジネスが貸し手に返済できないのであれば、そのビジネスは貸し手の言いなりになってしまう。 事態が本当に悪化すれば、貸し手はビジネスをコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストはかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 しかし、希薄化の代わりに、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、借入金は非常に優れた手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際にまず行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
PDDホールディングスの負債額は?
下の画像をクリックすると詳細が見られるが、PDDホールディングスの2024年3月末の負債は53.1億円で、1年前の153億円から減少している。 しかし、それを相殺する2,421億円のキャッシュがあり、2,368億円のネットキャッシュがあることになる。
PDDホールディングスのバランスシートの強さは?
最新の貸借対照表データを拡大すると、12ヶ月以内に返済期限が到来する負債が1,514億円、それ以降に返済期限が到来する負債が77.2億円ある。 一方、現金は2,421億円、12ヶ月以内に支払期限の到来する債権は117億円である。 つまり、流動資産は負債総額を948億円上回っている。
この短期的な流動性は、PDDホールディングスのバランスシートが伸張しているとは言い難く、おそらく簡単に負債を返済できることを示している。 簡潔に言えば、PDDホールディングスはネットキャッシュを誇っており、負債が多いとは言えない!
さらに印象的なのは、PDDホールディングスが12ヶ月間でEBITを121%成長させたという事実である。 この成長が維持されれば、数年後の負債はさらに管理しやすくなるだろう。 私たちが貸借対照表から負債について最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、PDDホールディングスが今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 PDDホールディングスの貸借対照表にはネットキャッシュが計上されているかもしれないが、利払い・税引き前利益(EBIT)をどれだけフリーキャッシュフローに変換しているかを見るのは興味深い。 株主にとって嬉しいことに、PDDホールディングスは過去3年間、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 金融機関の機嫌を損ねないためには、現金の流入に勝るものはない。
まとめ
企業の負債を調査するのは常に賢明なことだが、今回のPDDホールディングスの場合、2,368億円のネットキャッシュがあり、バランスシートも良好だ。 さらに、EBITの152%をフリー・キャッシュ・フローに転換し、1,130億円のキャッシュをもたらした。 したがって、PDDホールディングスの負債利用が危険だとは思わない。 負債水準を分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし、すべての投資リスクが貸借対照表にあるわけではない。 例えば、PDDホールディングスに投資する前に注意すべき1つの兆候を発見した。
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