サーモフィッシャーサイエンティフィック(NYSE:TMO)の株価収益率(PER)37.1倍は、約半数の企業がPER17倍を下回り、PER10倍割れもザラにある米国市場と比較すると、今は売りが強いように見えるかもしれない。 しかし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。
最近のサーモフィッシャーサイエンティフィックは、市場の業績が悪化しているにもかかわらず、業績を伸ばしている。 同社が市場の逆風に逆らい続けることを多くの人が期待しているようだ。 そうでなければ、特別な理由もなく高値で買っていることになる。
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PERを正当化するためには、サーモフィッシャーサイエンティフィックは市場を大きく上回る傑出した成長を遂げる必要がある。
昨年度の業績成長率を検証してみると、同社は10%の増益を記録している。 それでも、嘆かわしいことにEPSは3年前と比べて全体で25%減少しており、失望を禁じ得ない。 従って、最近の利益成長は同社にとって好ましくないものだと言ってよい。
将来に目を転じると、同社を担当するアナリストの予想では、今後3年間は年率12%の増益が見込まれている。 一方、他の市場は毎年10%ずつ拡大すると予測しており、大きな違いはない。
これを考えると、サーモフィッシャーサイエンティフィックのPERが他社を上回っているのは不思議だ。 ほとんどの投資家は、かなり平均的な成長予想を無視し、この銘柄へのエクスポージャーを得るために高い金額を支払っても構わないと思っているようだ。 しかし、このレベルの利益成長はいずれ株価を押し下げる可能性が高いため、さらなる利益を得るのは難しいだろう。
最後に
一般的に、投資判断に際して株価収益率を深読みしないよう注意したい。
サーモフィッシャーサイエンティフィックのアナリスト予想を調べたところ、市場にマッチした業績見通しが、我々が予想したほど高いPERに影響を与えていないことが分かった。 予想される将来収益がこのような好意的なセンチメントを長く支えるとは思えないため、現時点では比較的高い株価には違和感がある。 こうした状況が改善されない限り、この株価を妥当なものとして受け入れるのは難しい。
さらに、 当社がサーモフィッシャーサイエンティフィックに見つけた2つの警告サインについても知っておく必要がある。
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