米国の半数近くの企業の株価収益率(PER)が17倍を超えているとき、PER9.8倍のコムキャスト・コーポレーション(NASDAQ:CMCSA)を魅力的な投資先と考えるかもしれない。 とはいえ、PERの引き下げに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。
最近のコムキャストは、市場の業績が逆行しているにもかかわらず、業績が上昇している。 好調な業績が大幅に悪化することを多くの人が予想しており、おそらく市場以上にPERが抑制されているのかもしれない。 そうでないなら、既存株主は今後の株価の方向性についてかなり楽観的になる理由がある。
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PERを正当化するためには、Comcastの成長が鈍化し、市場を引き離す必要がある。
昨年度の利益成長率を見直すと、同社は191%という驚異的な伸びを記録している。 直近の業績が好調だったということは、過去3年間でEPSを合計54%成長させることもできたということだ。 従って、株主はこうした中期的な利益成長率を歓迎したことだろう。
将来に目を転じると、同社を担当するアナリストの予想では、今後3年間で年率8.0%の増益が見込まれている。 一方、他の市場予測は年率9.9%であり、大きな差はない。
これを考えると、コムキャストのPERが他社の大半を下回っているのは奇妙だ。 投資家の多くは、同社が将来の成長期待を達成できると確信していないのかもしれない。
要点
株価収益率の威力は、主にバリュエーションとしてではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測るためのものだと言える。
現在、コムキャストの予想成長率は市場全体と同水準であるため、予想PERよりも低い水準で取引されている。 市場並みの成長を伴う平均的な業績見通しを見た場合、潜在的なリスクがPERを圧迫している可能性があると考える。 少なくとも、株価下落のリスクは抑えられているように見えるが、投資家は将来の収益がいくらか変動する可能性があると考えているようだ。
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