株式分析

アボット・ラボラトリーズ(NYSE:ABT)の引き戻しを待つ投資家たち

NYSE:ABT
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米国の企業の半数近くが株価収益率(PER)17倍を下回っているとなると、PER31.9倍のアボット・ラボラトリーズ(NYSE:ABT)は完全に避けるべき銘柄と考えるかもしれない。 とはいえ、高いPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要がある。

アボット・ラボラトリーズの最近のマイナス収益の伸びは、他社と比べて良くも悪くもない。 厳しい市場環境にもかかわらず、同社の業績がプラスに強まると予想する人が多いため、PERが下がらないのかもしれない。 そうでなければ、特に理由もなく高額の株価を支払っていることになる。

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NYSE:ABT 株価収益率 vs 業界 2024年6月4日
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成長は高PERに見合うか?

PERを正当化するためには、アボット・ラボラトリーズは市場を大きく上回る傑出した成長を遂げる必要がある。

まず振り返ってみると、昨年の1株当たり利益の伸びは2.6%減と期待外れで、興奮するようなものではなかった。 これは過去3年間の利益を帳消しにするもので、実質的にEPSの変化は皆無に等しい。 従って、同社の最近の利益成長は一貫性がないと言ってよい。

同社を担当するアナリストによると、今後3年間のEPSは毎年13%上昇すると予想されている。 一方、他の市場では年率9.9%の伸びにとどまると予想されており、魅力に欠けることが目立つ。

これを考えれば、アボット・ラボラトリーズのPERが他社を上回っているのも理解できる。 投資家の多くは、この力強い将来の成長を期待し、株価を高く買おうとしているようだ。

最後に

一般的に、投資判断に際して株価収益率を深読みしすぎないよう注意したい。

アボット・ラボラトリーズが高いPERを維持しているのは、予想される成長率がより広い市場よりも高いからである。 現段階では、投資家は収益悪化の可能性がPERの引き下げを正当化できるほど大きくないと感じている。 こうした状況に変化がない限り、株価の強力な下支えは続くだろう。

他にもリスクがあることをお忘れなく。例えば、 アボット・ラボラトリーズの注意すべき兆候を1つ 挙げてみた。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.