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キューリグ・ドクター・ペッパー(NASDAQ:KDP)のバランスシートはかなり健全

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NasdaqGS:KDP

投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡んでくることが多いのだから、企業のリスク度合いを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 キューリグ・ドクター・ペッパー社(NASDAQ:KDP)は、事業において負債を使用していることが分かる。 しかし、この負債は株主にとって懸念材料なのだろうか?

負債はいつ危険なのか?

借金はビジネスの成長を助けるツールだが、もしビジネスが貸し手に返済できないのであれば、そのビジネスは貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 このような事態はあまり一般的ではありませんが、負債を抱えた企業が、貸し手から苦しい価格での増資を余儀なくされ、株主を永久に希薄化させるケースはよく見られます。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となりうる。 企業がどの程度の負債を使用しているかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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キューリグ・ドクター・ペッパーの純負債はいくらですか?

下の図をクリックすると過去の数字が見られますが、2024年6月現在、キューリグ・ドクター・ペッパーの負債額は151億米ドルで、1年前より128億米ドル増加しています。 しかし、4億3,800万米ドルの現金もあるので、純負債は147億米ドルである。

NasdaqGS:KDPの負債対株主資本推移 2024年9月9日

キューリグ・ドクター・ペッパーの負債について

最新の貸借対照表から、キューリグ・ドクター・ペッパーの1年以内に返済期限が到来する負債は75億1000万米ドル、それ以降に返済期限が到来する負債は201億米ドルであることがわかる。 これを相殺するために、4億3,800万米ドルの現金と12ヶ月以内に支払期限の到来する15億2,000万米ドルの債権がある。 つまり、現金と当面の売掛債権を合わせると257億米ドルの負債がある。

これは多いように見えるかもしれないが、キューリグ・ドクター・ペッパーの時価総額は500億米ドルと巨額であるため、必要であれば資本を調達することでバランスシートを強化することができるだろうから、それほど悪いことではない。 しかし、その負債が過剰なリスクをもたらしている兆候には、間違いなく目を光らせておきたい。

企業の収益に対する負債を評価するため、純負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割り、EBIT(利払い・税引き前利益)を支払利息(インタレストカバー)で割って計算する。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する負債を考慮する。

キューリグ・ドクター・ペッパーの負債はEBITDAの3.5倍で、EBITは支払利息を5.1倍カバーしている。 これを総合すると、負債水準が上昇することは避けたいが、現在のレバレッジを処理することは可能であると考えられる。 キューリグ・ドクター・ペッパーが負債を帳消しにする一つの方法は、昨年と同様、借入を止めながらもEBITを約19%成長させ続けることだろう。 負債水準を分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし、最終的には事業の将来の収益性が、キューリグ・ドクター・ペッパーが長期的にバランスシートを強化できるかどうかを決定する。 専門家がどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが興味深いでしょう。

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そのため、EBITがフリーキャッシュフローにどれだけ裏付けられているかをチェックする価値がある。 直近の3年間で、キューリグ・ドクター・ペッパーはEBITの56%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録している。 この冷徹なキャッシュは、同社が望むときに負債を減らすことができることを意味する。

当社の見解

当社の分析では、キューリグ・ドクター・ペッパーのEBIT成長率は、同社が負債にそれほど困らないことを示すはずである。 しかし、上記で指摘した他の要因はそれほど心強いものではない。 例えば、EBITDAに基づく負債の処理に少し苦労しなければならないようだ。 これら全てのデータを見ると、キューリグ・ドクター・ペッパーの負債水準には少し慎重になってしまう。 負債には高い潜在的リターンというプラス面もあるが、株主は負債水準が株価をよりリスキーにするかもしれないことを間違いなく考慮すべきと考える。 負債水準を分析する場合、バランスシートは当然始めるべき場所である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 そのために、 キューリグ・ドクター・ペッパーについて我々が発見した 2つの警告サイン (我々を少し不快にさせる1つを含む)について学ぶべきである。

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