ザイレム(NYSE:XYL)の株価収益率(PER)41.7倍は、約半数の企業がPER18倍を下回り、PER10倍割れもザラである米国市場と比べると、今は売りが強いように見えるかもしれない。 しかし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。
他の多くの企業の収益が減少しているのに比べ、ザイレムの収益成長率はプラス圏にあり、このところかなり好調だ。 PERが高いのは、投資家が、同社が他の企業よりも広範な市場の逆風をうまく乗り越えていくと考えているからだろう。 そうでなければ、特別な理由もなくかなり高い価格を支払っていることになる。
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XylemのようなPERが妥当とみなされるためには、企業が市場をはるかに上回る必要があるという仮定が内在している。
まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を68%という目覚ましい成長を遂げた。 直近の業績が好調だったということは、過去3年間の合計でもEPSを47%成長させることができたということだ。 従って、株主はこうした中期的な利益成長率を歓迎したことだろう。
同社を担当するアナリストによれば、今後3年間のEPSは毎年17%上昇すると予想されている。 これは、市場全体の年率10%成長を大幅に上回る見通しだ。
この情報によって、ザイレムがなぜ市場と比べて高いPERで取引されているのかがわかる。 どうやら株主は、より豊かな未来を見据える可能性のあるものを手放したくないようだ。
XylemのPERから何を学ぶか?
株価収益率の威力は、主にバリュエーションの道具としてではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測るためのものだと言える。
予想通り、Xylemのアナリスト予想を検証したところ、その優れた業績見通しが高いPERに寄与していることが明らかになった。 現在の株主は、将来の収益が脅かされていないと確信しているため、このPERに満足している。 こうした状況が変わらない限り、株価を強力にサポートし続けるだろう。
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