Stock Analysis

関西電力 (TSE:9503) のP/Sが的中

TSE:9503
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日本の電気事業業界の売上高株価収益率(PER)の中央値は0.3倍近くであるため、関西電力 東証:9503)のPER0.4倍については無関心と思われても仕方がないだろう。 これは眉唾かもしれないが、もしP/Sレシオが妥当でなければ、投資家は潜在的な機会を逃すか、迫り来る失望を無視することになりかねない。

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東証:9503 株価対売上高比率 vs 業界 2024年2月29日

関西電力の最近の業績は?

関西電力の最近の業績は、収益成長率が他社を上回っており、比較的好調である。 P/Sレシオが緩やかなのは、この好調な収益がそろそろ尻すぼみになるのではないかと投資家が考えているからかもしれない。 関西電力が好きなら、そうでないことを願い、まだ好感されていないうちに株を拾っておきたいところだ。

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関西電力に収益成長の見込みはあるのか?

P/Sレシオを正当化するためには、関西電力は業界並みの成長を遂げる必要がある。

振り返ってみると、昨年度は14%の増収となった。 喜ばしいことに、過去12ヶ月間の成長のおかげもあり、収益は3年前と比較して合計で39%増加している。 したがって、最近の収益の伸びは、同社にとって素晴らしいものであったと言える。

今後の見通しについては、今後3年間は収益が減少し、年率2.3%の減収になると4人のアナリストは見ている。 とはいえ、これは単純に、同じく年率2.8%減となる業界全体と同程度の予測に過ぎない。

これを考慮すると、関西電力のP/Sが他の大半の企業と同水準であることは理解できる。 しかし、収益の縮小が長期的に安定したP/Sにつながるとは考えにくく、株主は将来的に失望を味わうことになるかもしれない。 見通しの甘さがいずれ株価の重荷になる可能性が高いため、この株価を維持するのは難しいだろう。

関西電力の P/S は投資家にとって何を意味するのか?

一般的に、私たちは株価収益率を、市場が企業の全体的な健全性についてどう考えているかを判断するために使うことに限定したいと考えている。

予想通り、関西電力は、業界全体とほぼ同水準の収益見通しのおかげで、中程度のP/Sを維持していることが分かる。 現段階では、投資家は収益が改善または悪化する可能性は、P/S レシオの高低を正当化するほど大きくないと感じている。 とはいえ、この厳しい業界環境の下で、同社がこのレベルの業績を維持できるかどうかは、やや懸念される。 しかし今のところ、この状況で株価が近い将来どちらかの方向に大きく動くとは考えにくい。

あまり水を差したくはないが、関西電力の注意すべき3つの兆候も見つけた(1つはちょっと不愉快!)。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.