関西電力(東証:9503)の株価収益率(PER)は4.3倍で、PERが13倍を超える企業が約半数、21倍を超える企業もざらにある日本の市場と比較すると、今は買い優勢に見えるかもしれない。 とはいえ、PERを額面通りに受け取るのは得策ではない。
関西電力は最近、業績が悪化しており、平均的に成長している他の企業と比べても見劣りする。 気難しい業績が続くと予想している人が多いようで、それがPERを押し下げている。 もしまだこの会社が好きなら、そうでないことを願い、人気がないうちに株を拾っておきたいところだ。
成長指標が語る低PERとは?
関西電力のPERは、非常に低い成長率、あるいは収益が落ち込むと予想される企業の典型的なものであり、重要なのは市場よりもはるかに悪いパフォーマンスであることだ。
まず振り返ってみると、昨年の一株当たり利益の伸びは9.7%減と期待外れで、興奮するようなものではなかった。 しかし、直近3年間のEPSは439%増と、短期的には不満足な成績ではあるものの、全体としては素晴らしい伸びを示している。 つまり、この3年間、多少の不調はあったにせよ、同社は概して非常に良い業績を上げてきたということを確認することから始めよう。
今後の見通しについては、今後3年間は収益が減少し、4人のアナリストの予測では毎年19%ずつ収益が減少する。 市場が年間9.2%の成長を予測している中で、これは残念な結果だ。
この情報により、関西電力が市場より低いPERで取引されていることに驚きはない。 しかし、業績の縮小が長期的なPERの安定につながるとは考えにくい。 見通しの甘さが株価の重しとなっているため、この株価を維持するだけでも難しいかもしれない。
重要なポイント
株価収益率(PER)は、特定の業界においては価値を測る指標としては劣ると言われているが、強力な景況感指標となり得る。
関西電力が低PERを維持しているのは、予想通り業績が低迷しているためである。 今のところ、株主は将来の業績がうれしいサプライズをもたらさないことを容認しているため、低PERを受け入れている。 こうした状況が改善されない限り、この水準が株価の障壁となるだろう。
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