Stock Analysis

IPS (東証:4390) の収益は見かけより弱い

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TSE:4390

当然のことながら、IPS(東証:4390)の株価は健全な決算報告を背景に堅調だった。 しかし、我々の分析によれば、株主は決算が見かけほど良くなかったことを示すいくつかの要因を見逃している可能性がある。

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東証:4390 2024年5月21日の業績と収益の歴史

IPSの業績をズーム・インする

キャッシュフローからの発生比率という言葉を聞いたことがない投資家も多いと思うが、これは企業の利益がフリーキャッシュフロー(FCF)によってどの程度裏付けられているかを示す有用な指標である。 分かりやすく言えば、この比率は純利益からFCFを差し引き、その数字をその期間の会社の平均営業資産で割ったものである。 この比率は、企業の利益のうち、フリー・キャッシュフローに裏付けられていないものがどれだけあるかを教えてくれる。

その結果、発生比率がマイナスであれば企業にとってプラスとなり、プラスであればマイナスとなる。 現金以外の利益が一定水準にあることを示す発生主義比率がプラスであることは問題ではないが、発生主義比率が高いことは、紙の利益がキャッシュフローに見合わないことを示すため、間違いなく悪いことである。 LewellenとResutekによる2014年の論文を引用すると、「発生要因が高い企業は、将来的に収益性が低くなる傾向がある」。

IPSの2024年3月期の発生率は0.49である。 一般論として、これは将来の収益性にとって悪い兆候である。 そして実際、この期間中、同社はフリー・キャッシュ・フローをまったく生み出していない。 昨年1年間のフリーキャッシュフローは、前述の28.4億円の利益とは対照的に、52億円のマイナスとなった。 IPSのフリーキャッシュフローは昨年もマイナスであった。

注:投資家は常にバランスシートの強さをチェックすることをお勧めする。IPSのバランスシート分析はこちら

IPSの利益パフォーマンスについて

前述したように、IPS の業績はフリーキャッシュフローに支えられていないと思われる。 このため、IPS の法定利益は、同社の根本的な収益力を測るには不十分であり、投資家に過度 にポジティブな印象を与える可能性があると考える。 しかし、明るい面もある。IPSの1株当たり利益は過去3年間、極めて目覚しい成長を遂げている。 もちろん、同社の業績を分析するとなると、まだ表面しか見ていない。マージン、予想成長率、投資利益率なども考慮する必要があるだろう。 このように考えると、私たちはリスクを十分に理解しない限り、その銘柄への投資を検討することはないだろう。 どんな企業にもリスクはあるものだが、IPSには知っておくべき警告サインが2つある(うち1つはちょっと気になる!)。

今日は、IPSの利益の本質をよりよく理解するために、一つのデータにズームインしてみた。 しかし、企業に対する意見を伝える方法は他にもたくさんある。 例えば、自己資本利益率が高いことを好景気の表れと考える人は多いし、「お金を追う」のが好きで、インサイダーが買っている銘柄を探す人もいる。 少し調べる必要があるかもしれないが、 高い株主資本利益率を誇る企業の 無料 コレクションや インサイダーが多く保有する銘柄のリストが役に立つかもしれない。