Stock Analysis

タムラ製作所 (東証:6768) の26%の大幅値上がりに懸念の声

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TSE:6768

タムラ製作所(TSE:6768)の株主は、株価が26%の上昇を記録し、以前の低迷から回復した素晴らしい月であったことに興奮したことだろう。 広い視野で見れば、前月ほどの勢いはないものの、通年で13%の上昇もかなり妥当なところだ。

日本の企業の半数近くがPER13倍以下であり、PER9倍以下も珍しくない。 しかし、このPERが高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要である。

タムラは最近、他の企業よりも業績を伸ばしており、確かに良い仕事をしている。 PERが高いのは、投資家がこの好業績が続くと考えているからだろう。 そうでないとすれば、既存株主は株価の存続可能性について少し神経質になるかもしれない。

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東証:6768 株価収益率 vs 業界 2025年1月23日
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成長は高PERに見合うか?

タムラのようなPERが妥当とみなされるためには、企業が市場を上回る必要があるという前提がある。

まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を268%増加させた。 直近の業績が好調だったということは、過去3年間の合計でもEPSを584%成長させることができたということだ。 つまり、同社がこの間、素晴らしい業績を上げてきたことを確認することから始めよう。

見通しに目を向けると、同社をウォッチしている唯一のアナリストの試算では、今後3年間は毎年7.6%の成長が見込まれる。 これは、市場全体の毎年10%の成長予測を大幅に下回る。

タムラのPERは市場より高い。 どうやらタムラの投資家の多くは、アナリストが示すよりもずっと強気で、どんな価格でも株を手放したくないようだ。 このレベルの利益成長はいずれ株価に重くのしかかるだろうから、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。

最終結論

タムラの株価が大きく上昇したことで、同社のPERはかなり高い水準まで上昇した。 一般的に、私たちは株価収益率を、市場が企業全体の健全性についてどのように考えているかを判断するために使用することに限定したいと考えている。

タムラのアナリスト予想を検証した結果、業績見通しが劣っていることが、我々が予想したほど高いPERに影響を与えていないことがわかった。 将来の収益見通しが、このようなポジティブなセンチメントを長く支えるとは思えないためだ。 このような状況が著しく改善されない限り、この価格を妥当なものとして受け入れるのは非常に難しい。

企業のバランスシートには多くの潜在的リスクが潜んでいる可能性がある。 タムラの無料バランスシート分析では、6つの簡単なチェックで主なリスクの多くを評価することができる。

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