Stock Analysis

投資家はTDK株式会社(TSE:6762)の見通しに満足しているようだ

TSE:6762
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TDK株式会社(東証:6762)の株価収益率(PER)30.2倍は、約半数の企業がPER14倍以下、さらにはPER9倍以下もごく普通である日本の市場と比較すると、今まさに強い売りに見えるかもしれない。 とはいえ、この高いPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。

TDKは最近、業績が悪化しており、平均してある程度成長している他の企業と比べても見劣りする。 可能性として考えられるのは、投資家がこの業績不振が好転すると考えているためにPERが高いということだ。 もしそうでないなら、既存株主は株価の存続可能性に極度に神経質になっているかもしれない。

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TSE:6762 株価収益率 vs 業界 2024年4月9日
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成長指標が語る高PERとは?

TDKのようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をはるかに上回る必要があるという前提がある。

昨年度の業績を振り返ってみると、TDKの利益は52%も減少している。 それでも、直近3年間のEPSは、短期的には不満足な業績にもかかわらず、全体で71%増という素晴らしい伸びを示している。 つまり、この間、多少の不調はあったにせよ、同社は概して非常に良い業績を上げてきたということを確認することから始めよう。

将来に目を移すと、同社を担当するアナリストの予想では、今後3年間で年率26%の収益成長が見込まれている。 市場が年率11%しか成長しないと予測する中、同社はより強力な業績が期待できる。

この情報により、TDKが市場と比べて高いPERで取引されている理由がわかる。 どうやら株主は、より豊かな未来を見据える可能性のあるものを手放したくないようだ。

TDKのPERに関する結論

TDKのPERは、他の市場参加者がその企業についてどのように考えているかを明らかにするものではある。

TDKが高いPERを維持しているのは、予想成長率が市場予想 よりも高いためである。 今現在、株主は将来の収益が脅かされていないと確信しているため、このPERに満足している。 このような状況では、近い将来に株価が大きく下落することは考えにくい。

とはいえ、 TDKは 当社の投資分析1つの警告サインを示して いるので、注意が必要だ。

TDKの事業の強さについて確信が持てない場合は、当社のファンダメンタルズがしっかりしている対話型銘柄リストで、あなたが見逃しているかもしれない他の企業を探してみてはいかがだろうか。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.