Stock Analysis

SMNコーポレーション (東証:6185) 急騰34% 低P/Sは興奮の理由にはならない

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TSE:6185

SMNコーポレーション(東証:6185)の株価は、不安定な時期があったにもかかわらず、今月は実に34%上昇した。 さらに振り返ると、過去30日間の強さはともかく、過去12ヶ月間の21%の上昇も悪くない。

株価が急騰したとはいえ、日本のIT業界の半数近くがPER1.1倍以上であることを考えれば、SMNがPER0.5倍台で投資妙味があると考えるのも無理はない。 とはいえ、P/Sの引き下げに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。

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東証:6185 売上高株価収益率 対 業界 2024年11月21日

SMNの業績推移

SMNが昨年達成した収益成長は、ほとんどの企業にとって許容範囲を超えている。 おそらく市場は、この許容範囲内の収益実績が急降下することを期待しており、それがP/Sを抑制しているのだろう。 もしそうならなければ、既存株主は今後の株価の方向性を楽観視する理由がある。

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SMNの収益成長は予測されていますか?

P/Sレシオを正当化するためには、SMNは業界を引き離す伸び悩みを示す必要がある。

振り返ってみると、昨年は同社の収益が13%増加した。 しかし、直近の3年間は16%の減収となり、これでは不十分だ。 従って、株主は中期的な収益成長率に暗澹たる気持ちになったことだろう。

同社とは対照的に、他の業界は今後1年間で6.8%の成長が見込まれている。

こうした情報から、SMNが業界より低いP/Sで取引されていることに驚きはない。 とはいえ、収益が逆転している以上、P/Sがまだ底値に達している保証はない。 最近の収益動向がすでに株価の重しとなっているため、この価格を維持するだけでも難しいかもしれない。

要点

SMNの株価は最近急騰しているが、P/Sはまだ控えめだ。 株価売上高倍率は、株を買うかどうかの決定的な要因になるべきではないが、収益期待のバロメーターとしてはかなり有能だ。

SMNを検証したところ、業界の成長が予測される中、同社の過去中期的な収益縮小が低いPERの主要因であることが確認された。 現段階では、投資家は、収益改善の可能性が、P/Sレシオの上昇を正当化できるほど大きくないと感じている。 現在の状況を踏まえると、最近の中期的な収益トレンドが続くとすれば、株価が近い将来どちらかの方向に大きく動くことはなさそうだ。

他にも考慮すべき重要なリスク要因があり、SMNに投資する前に注意すべき3つの警告サイン(2つは気になる!)を発見した。

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