アルバック(東証:6728)の株価収益率(PER)33.4倍は、約半数の企業がPER14倍を下回り、PER9倍割れもザラにある日本市場と比較すると、今まさに強い売りが出ているように見えるかもしれない。 とはいえ、この高いPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。
アルバックの収益低下は、平均的にある程度の成長を遂げている他社と比べて見劣りするためだ。 PERが高いのは、この業績不振が好転すると投資家が考えているからだ、という可能性もある。 もしそうでないなら、既存株主は株価の存続可能性に極度に神経質になっているかもしれない。
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アルバックのような急なPERを見て本当に安心できるのは、会社の成長が市場を明らかに上回る軌道に乗っている時だけだ。
昨年度の業績を振り返ってみると、残念なことに同社の利益は14%減少している。 しかし、その前の数年間は非常に好調であったため、過去3年間でEPSを合計95%成長させることができた。 紆余曲折はあったが、それでも最近の利益成長は同社にとって十分すぎるほどだったと言える。
同社を担当する10人のアナリストによると、EPSは今後1年間で48%上昇すると予想されている。 一方、他の市場の予想EPSは9.8%増にとどまり、魅力に欠ける。
これを考慮すれば、アルバックのPERが他社を上回っているのも理解できる。 投資家の多くは、この力強い将来の成長を期待し、株価を高く買おうとしているようだ。
要点
一般的に、投資判断に際して株価収益率を読みすぎることは禁物だが、株価収益率から他の市場参加者がその企業についてどのように考えているかを読み取ることはできる。
アルバックのアナリスト予想から、その優れた業績見通しがPERの高さにつながっていることが分かった。 今のところ、株主は将来の収益が脅かされていないと確信しているため、このPERに満足している。 こうした状況が変化しない限り、株価を強力にサポートし続けるだろう。
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