Stock Analysis

J.E.T(東証:6228)は危険な投資か?

TSE:6228
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投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 重要なのは、J.E.T. Co.(TSE:6228)は負債を抱えている。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

負債がもたらすリスクとは?

フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合、負債やその他の負債はビジネスにとってリスクとなる。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストはかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合にも悪影響は生じない。 企業の負債水準を考える際の最初のステップは、現金と負債を一緒に考えることである。

J.E.T.に関する最新の分析をご覧ください。

J.E.T.の負債とは?

下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2023年12月時点の有利子負債は66.9億円で、1年前の93.2億円から減少している。 ただし、現金は33.2億円あるため、純有利子負債は33.7億円となる。

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東証:6228 負債資本比率の推移 2024年3月4日

J.E.T.のバランスシートの健全性は?

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が115億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が48.7億円ある。 一方、現金は33億2,000万円、12カ月以内に支払期限の到来する債権は10億9,000万円である。 つまり、現金と短期債権を合計すると、負債が120億円多い。

J.E.T.の企業価値は448億円であるため、必要であればバランスシートを補強するのに十分な資本を調達できるだろうから、この赤字はそれほど悪くはない。 しかし、同社が希薄化することなく負債を管理できるかどうか、注意深く検討する必要があるのは明らかだ。

私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割った値と、EBIT(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息をどれだけ容易にカバーできるかを計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定します(インタレスト・カバー)。 この方法では、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。

J.E.T.の純負債はEBITDAのわずか1.2倍である。 また、EBITは49.1倍で、支払利息を簡単にカバーしている。 つまり、J.E.T.の超保守的な負債の使い方については、私たちはかなり寛容なのである。 また、J.E.T.は昨年、EBITを26%伸ばした。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、負債を単独で見ることはできない。J.E.T.は負債を返済するために利益を必要とするからだ。 そのため、負債を検討する際には、収益動向を見る価値があることは間違いない。インタラクティブなスナップショットはこちら

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そこで私たちは、EBITがどれだけフリー・キャッシュフローに変換されているかを常にチェックしている。 過去3年間、J.E.T.のフリー・キャッシュ・フローはトータルで大幅なマイナスとなった。 これは成長のための支出の結果かもしれないが、負債をはるかにリスキーなものにしている。

我々の見解

J.E.T.のEBITからフリー・キャッシュフローへの転換は容易ではないが、他の要因を考慮すると楽観的である。 EBITで支払利息をカバーする能力がかなり高いことは間違いない。 上記のすべての要素を考慮すると、J.E.T.はかなりうまく負債を管理していると思われる。 しかし、注意すべき点がある。負債水準は、継続的なモニタリングを正当化するのに十分なほど高いと思われる。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 このようなリスクを発見するのは難しい。どの企業にもこうしたリスクは存在するが、 J.E.T.については3つの警告サイン (うち2つは無視できない!)を発見した。

それでもなお、堅固なバランスシートを持つ急成長企業に興味があるのなら、当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.