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BEENOS(東証:3328)の課題は業績不振だけではないと考える

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TSE:3328

BEENOS(東証:3328)の最近の弱い決算報告は、株価を大きく動かすものではなかった。 しかし、投資家はいくつかの懸念材料を知っておくべきだと考える。

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東証:3328 2024年12月29日の業績と収益の歴史

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キャッシュフローからの発生比率という言葉を聞いたことがない投資家も多いだろう。 分かりやすく言えば、この比率は純利益からFCFを差し引き、その数字をその期間の会社の平均営業資産で割ったものである。 キャッシュフローからの発生比率は、「非FCF利益率」と考えてよい。

従って、発生比率がマイナスの会社は実は良い会社で、発生比率がプラスの会社は悪い会社と考えられます。 発生主義比率がプラスであることは、非現金利益が一定水準にあることを示すので問題ないが、発生主義比率が高いことは、紙の利益とキャッシュフローが一致していないことを示すので、間違いなく悪いことである。 というのも、発生主義的な比率が高いと、利益が減少したり、利益が伸び悩んだりする傾向があるという学術的な研究もあるからだ。

2024年9月期のBEENOSの発生主義比率は-0.51であった。 したがって、法定利益はフリー・キャッシュフローを大幅に下回っている。 実際、直近1年間のフリーキャッシュフローは35億円で、13.5億円の利益を大きく上回っている。 BEENOSの株主は、フリー・キャッシュフローが過去12ヶ月間で改善したことを喜んでいるに違いない。 しかし、それだけでは話は終わらない。 損益計算書の異常項目が発生率にどのような影響を与えたか、また希薄化が株主にどのような悪影響を及ぼしているかを見てみよう。

アナリストが将来の収益性をどう予測しているのか、気になるところだろう。 幸いなことに、ここをクリックすると、アナリストの予測に基づく将来の収益性を描いたインタラクティブなグラフを見ることができる。

企業の利益成長の価値を理解するためには、株主利益の希薄化を考慮することが不可欠である。 たまたま、BEENOSは昨年6.5%の新株を発行した。 つまり、利益はより多くの株式に分配されることになる。 希薄化を無視して純利益を喜ぶのは、大きなピザの一切れを手に入れたからといって喜ぶようなもので、ピザが何切れにも切り分けられたという事実を無視するようなものだ。 ここをクリックすると、BEENOSのEPSチャートを見ることができる。

BEENOSの希薄化が1株当たり利益(EPS)に与える影響を見る

3年前の利益に関するデータはない。 しかし、過去12カ月に限ってみても、利益は39%減少している。 悲しいことに、1株当たり利益はさらに減少し、その間に39%も減少している。 したがって、希薄化は株主還元に顕著な影響を及ぼしている。

長期的には、BEENOSの1株当たり利益が増加すれば、株価も上昇するはずである。 しかし、利益が増加しても一株当たり利益が横ばい(あるいは減少)であれば、株主はあまりメリットを感じないかもしれない。 そのため、企業の株価が上昇するかどうかを評価することを目的とするのであれば、長期的には純利益よりもEPSの方が重要であると言えるでしょう。

異常項目は利益にどう影響するか?

発生率は良い兆候かもしれないが、BEENOS の利益は過去 1 年間に 9 億 4,500 万円の特別項目によって押し上げられたことにも注目したい。 我々は増益を好むが、異常項目が大きく寄与している場合は少し慎重になる傾向がある。 世界の上場企業の大半を分析したところ、重要な特別項目は繰り返されないことが多い。 そしてそれは、これらの増収が「異例」と表現されることから予想される通りである。 BEENOSは、2024年9月までの利益に対して、異常項目がかなり大きく寄与している。 他のすべての条件が同じであれば、これは法定利益を根本的な収益力に対する不十分なガイドにする効果があると思われる。

BEENOSの利益パフォーマンスに関する我々の見解

結論として、BEENOS の発生率は、同社の収益がキャッシュで十分に裏付けられていることを示唆している。 さらに、希薄化によって、利益はより多くの方法で分割されることになる。 これらの要因から、BEENOSの法定利益は、おそらく基礎的なレベルでは実際よりも良く見えると思われる。 従って、この銘柄をより深く知りたいのであれば、直面しているリスクを考慮することが重要である。 例えば、BEENOSには3つの警告サイン(1つは無視できない!)があることが分かった。

BEENOSの調査は、その収益を実際よりも良く見せることができる特定の要因に焦点を当てている。その上で、我々はやや懐疑的である。 しかし、些細なことに心を集中させることができるのであれば、発見できることは常にある。 株主資本利益率(ROE)が高いことが優良企業の証だと考える人もいる。 少し調べる必要があるかもしれないが、 高い株主資本利益率を誇る企業の 無料 コレクションや インサイダー保有が多い銘柄のリストが役に立つかもしれない。