Stock Analysis

エディオン(東証:2730)の冴えない決算の先に見えるもの

TSE:2730
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先週、エディオン(東証:2730)の株主は、軟調な決算を懸念していないようだ。 私たちは、軟調な見出しの数字が、いくつかのポジティブな基礎的要因によって相殺されつつあるのではないかと考えている。

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東証:2730 2024年5月21日の収益と収入の歴史

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財務オタクなら既にご存知だろうが、キャッシュフローからの発生比率は、企業のフリーキャッシュフロー(FCF)が利益とどの程度一致しているかを評価する重要な指標である。 分かりやすく言えば、この比率は純利益からFCFを差し引き、その数字をその期間の会社の平均営業資産で割ったものである。 この比率は、企業の利益のうち、フリー・キャッシュフローに裏付けられていないものがどれだけあるかを示している。

その結果、発生比率がマイナスであれば企業にとってプラスとなり、プラスであればマイナスとなる。 発生比率がゼロを超えることはあまり懸念されないが、発生比率が比較的高い企業は注目に値すると考える。 というのも、いくつかの学術研究によると、発生主義比率が高いと、利益が減少したり、利益が伸び悩んだりする傾向があることが示唆されているからである。

2024年3月までの12ヵ月間で、エディオンは0.23の発生比率を記録した。 したがって、フリー・キャッシュフローが法定利益を大幅に下回っていることがわかる。 昨年1年間のフリーキャッシュフローは、前述の利益90.2億円に対し、490億円のマイナスとなった。 一昨年のエディオンのFCFは45億円の黒字であったから、少なくとも過去には黒字であったことになる。 とはいえ、この話には続きがある。 異常項目が法定利益に影響を及ぼし、その結果、発生率に影響を及ぼしていることがわかる。

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異常項目が利益に与える影響

残念ながら(短期的には)、エディオンは30億円の特別損失を計上した。 現金支出を伴わない費用であれば、キャッシュフローが堅調に推移していれば、発生主義比率は改善したはずである。 異常項目が会社の利益を犠牲にするのは決して良いことではないが、上向きに考えれば、事態は早晩改善するかもしれない。 世界中の上場企業の大半を分析したところ、重要な異常項目は繰り返されないことが多いことがわかった。 そして結局のところ、それこそが会計用語の意味するところなのだ。 そのため、エディオンの来期の利益は、そのような特別経費が再び発生しないと仮定すれば、他の条件がすべて同じであっても、より高くなると予想される。

エディオンの利益について

結論として、エディオンの発生主義比率は、法定利益がキャッシュフローに裏打ちされていないことを示唆している。 このように、エディオンの利益が同社の潜在的な利益を適切に反映したものであるかどうかについては、我々は強い見方を持っていない。 そのため、リスクを十分に理解した上で投資する必要がある。 そのために、エディオンに見られる3つの警告サイン(うち1つは懸念材料)を知っておく必要がある。

この記事では、ビジネスの指針としての利益数値の有用性を損なう可能性のある要因をいくつか見てきた。 しかし、瑣末なことに心を集中させることができる人であれば、まだまだ発見できることがあるはずだ。 株主資本利益率(ROE)が高いことは、質の高いビジネスであることの良い兆候だと考える人もいる。 そこで、 高い株主資本利益率を誇る企業の 無料 コレクションや インサイダー保有率の高い銘柄のリストをご覧いただきたい。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.