株価収益率(PER)が19.2倍である株式会社エービーシー・マート(東証:2670)は、日本の企業の半数近くがPER14倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、現時点では弱気シグナルを発しているのかもしれない。 とはいえ、上昇したPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。
ABC-MartIncはここ最近、他のほとんどの企業よりも優れた収益成長率で、比較的好調に推移している。 PERが高いのは、投資家がこの好調な業績が続くと考えているからだろう。 そうでないなら、既存株主は株価の存続可能性について少し神経質になっているかもしれない。
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PERを正当化するためには、ABC-MartIncは市場を上回る目覚ましい成長を遂げる必要がある。
昨年度の収益成長率を確認すると、同社は32%という驚異的な伸びを記録している。 直近の業績が好調だったということは、過去3年間でEPSを合計108%成長させることもできたということだ。 従って、株主はこうした中期的な利益成長率を歓迎したことだろう。
将来に目を移すと、同社を担当する9人のアナリストの予想では、今後3年間は毎年3.3%の増益が見込まれている。 これは、市場全体の年率10%成長を大幅に下回る。
これを考えると、ABC-MartIncのPERが他の企業の大半を上回っているのは憂慮すべきことだ。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストが示すよりもずっと強気で、どんな価格でも株を手放したくないようだ。 このレベルの利益成長はいずれ株価に重くのしかかる可能性が高いため、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。
ABC-MartIncのPERに関する結論
株価収益率だけで株を売るべきかどうかを判断するのは賢明ではないが、会社の将来性を判断する実用的な指針にはなる。
ABC-MartIncは現在、予想成長率が市場よりも低いため、予想PERよりもはるかに高い水準で取引されている。 予測される将来の収益がこのようなポジティブなセンチメントを長く支える可能性がないため、今現在、我々は高いPERにますます違和感を覚えている。 このため、株主の投資は大きなリスクにさらされ、潜在的な投資家は過大なプレミアムを支払う危険にさらされている。
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