バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーが支援する外部ファンドマネージャー、リー・ルー氏は、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本の永久的な損失を被ることになるかどうかだ』と言って、それを骨抜きにしない。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 三菱地所株式会社(東証:8802)を見てみよう。(三菱地所株式会社(東証:8802)は、事業において負債を使用している。 しかし、株主はその負債の使い方を心配すべきなのだろうか?
負債がリスクをもたらす理由
負債やその他の負債は、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その負債を容易に履行することができない場合、事業にとってリスクとなる。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(しかし、それでもコストがかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を恒久的に希薄化させなければならない場合である。 とはいえ、最も一般的な状況は、企業が負債を合理的に管理し、自社に有利になるようにすることである。 企業がどの程度の負債を使用しているかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
三菱地所の純負債は?
下図をクリックすると詳細が表示されるが、2024年9月時点の有利子負債は3.30億円で、前年とほぼ同水準である。 一方、現金は2,067億円あり、純有利子負債は約3.09億円となっている。
三菱地所の負債
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が9,093億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が4.20億円ある。 一方、現金は2,067億円、1年内回収予定の債権は111億円。 負債は、現金と短期債権の合計より37億9,000万円多い。
この不足額が同社の時価総額26.7億円を上回ることを考えれば、貸借対照表をじっくりと見直したくなるのも無理はない。 同社が早急にバランスシートを一掃しなければならないシナリオでは、株主は大規模な希薄化に見舞われることになりそうだ。
私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割った値と、EBIT(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息をどれだけ容易にカバーできるかを計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定している。 この手法の利点は、有利子負債の絶対額(ネット有利子負債/EBITDA)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮することである。
三菱地所のEBITDA純有利子負債比率は8.0であり、負債水準がかなり高いことを示唆している。 我々の推測では、三菱地所は多額の負債を抱えている。 もし三菱地所が昨年度のEBIT成長率(18%)を維持することができれば、負債の管理は容易になるだろう。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、三菱地所が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 そこで、将来を重視するのであれば、アナリストの利益予測を示したこちらの無料レポートをご覧いただきたい。
最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要とする。 そこで論理的なステップとしては、実際のフリー・キャッシュ・フローに見合ったEBITの割合を見ることである。 過去3年間、三菱地所のフリー・キャッシュ・フローは大幅なマイナスとなった。 投資家は間違いなく、この状況がやがて逆転することを期待しているが、負債の使用がよりリスキーであることを意味することは明らかである。
当社の見解
率直に言って、三菱地所のEBITDA純有利子負債比率とEBITをフリー・キャッシュ・フローに換算した実績の両方が、その負債水準にむしろ違和感を抱かせる。 しかし、少なくともEBITで支払利息をカバーできていることは頼もしい。 三菱地所のバランスシートの健全性から、三菱地所はかなりリスキーだと考えている。 つまり、腹を空かせた子猫が飼い主の釣り堀に落ちるのと同じように、この株には警戒しているのだ。 貸借対照表から負債について最もよくわかるのは間違いない。 しかし最終的には、どの企業も貸借対照表の外に存在するリスクを含みうる。 そのため、 三菱地所について我々が発見した 2つの警告サイン (無視できない1つを含む)について学ぶべきである。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.