投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 つまり、賢い投資家は、企業のリスクを評価する際、負債(通常倒産に関わる)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 三生ランディック株式会社(東証:3277)は、事業において負債を使用していることがわかる。 しかし、この負債は株主にとって問題なのだろうか?
負債はいつ問題になるのか?
借入金は、事業が新たな資本またはフリー・キャッシュ・フローで返済するのが困難になるまで、事業を支援する。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(しかし、それでもコストがかかる)事態は、バランスシートを補強するためだけに、企業がバーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
三生ランディックの負債額は?
下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年3月時点で168億円の負債があり、1年前の161億円から増加している。 ただし、手元資金が44.8億円あるため、純有利子負債は約123億円と少ない。
三生ランディックのバランスシートの強さは?
最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が154億円、それ以降に 返済期限が到来する負債が29.6億円ある。 一方、現金は44億8,000万円、1年内回収予定の債権は2,300万円。 つまり、現預金と短期債権を合わせると139億円の負債がある。
この赤字は70.9億円の同社に影を落としており、まるで巨像が凡人の上にそびえ立っているようだ。 そのため、バランスシートを注視することは間違いない。 結局のところ、債権者が返済を要求するならば、三生ランディック株式会社は大規模な資本増強が必要になるだろう。
私たちは、利益に対する負債水準を知るために、主に2つの比率を使っている。ひとつは、純有利子負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で割ったもので、もうひとつは、EBIT(金利・税金・減価償却費控除前利益)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレストカバー)である。 このアプローチの利点は、有利子負債の絶対額(EBITDAに対する純有利子負債)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮に入れることである。
三生ランディックLtdのEBITDAに対する有利子負債比率は7.3とかなり高く、負債負担が大きいことを示唆している。 しかし、インタレスト・カバレッジは5.8とそれなりに高い。 株主は、三生ランディックのEBITが昨年25%減少したことに留意すべきである。 この収益傾向が続けば、負債を返済するのはジェットコースターに猫を乗せるのと同じくらい簡単なことだ。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、三生陸産が健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたいなら、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要とする。 そこで論理的なステップとしては、実際のフリー・キャッシュ・フローに見合ったEBITの割合を見ることである。 過去3年間、三生陸産は大量の現金を消費した。 これは成長のための支出の結果かもしれないが、負債のリスクをはるかに高めている。
当社の見解
一見したところ、三生ランディックLtdのEBIT成長率は、この銘柄に慎重な姿勢を示している。 しかし、少なくとも金利カバー率は悪くない。 私たちは、三生ランディックが負債を抱えすぎている可能性は非常に大きいと考えている。 私たちの考えでは、この株はかなりハイリスクであり、おそらく避けるべき株である。 貸借対照表から負債について最もよくわかるのは間違いない。 しかし結局のところ、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含んでいる可能性がある。 こうしたリスクを見つけるのは難しい。どの会社にもあるものだが、 三生ランディック株式会社には4つの警告サインが ある(うち1つはちょっと気になる!)。
もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株を買いたいタイプの投資家なら、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。
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