日本の企業の半数近くが株価収益率(PER)14倍を超える中、PER6.4倍の新日本製鐵(東証:5401)は魅力的な投資先と言えるかもしれない。 ただし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。
新日鉄の業績は最近後退しているが、他のほとんどの企業はプラス成長である。 PERが低いのは、投資家がこの業績不振はもう良くならないと考えているからだろう。 もしそうだとすれば、既存株主は今後の株価の方向性にワクワクすることができないだろう。
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PERを正当化するためには、新日鉄は市場を大きく引き離す貧弱な成長を遂げる必要がある。
振り返ってみると、新日鉄の昨年度の収益は22%減少した。 その結果、3年前の収益も全体で5.2%減少している。 従って、最近の利益成長は同社にとって好ましくないものだと言っていいだろう。
今後の見通しに目を向けると、同社に注目している8人のアナリストの予測では、今後3年間は年率4.7%の成長が見込まれる。 市場が年率11%の成長を予測しているため、同社は業績が弱含みとなる。
これを考慮すれば、新日鉄のPERが他社を下回るのも理解できる。 投資家の多くは、将来の成長が限定的であると予想し、株価に割安な金額しか払いたくないようだ。
新日鉄のPERの結論
新日鉄の株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣ると言われているが、強力な景況感指標となり得る。
新日鉄が低PERを維持しているのは、予想成長率が市場予想より低いという弱点があるためだ。 現段階では、投資家は高いPERを正当化できるほど、収益改善の可能性が大きくないと感じている。 このような状況では、近い将来に株価が大きく上昇するとは考えにくい。
とはいえ、当社の投資分析では 、新日鉄には2つの警戒すべき兆候が見られる 。
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