株式分析

住友大阪セメント(東証:5232)は危険な投資か?

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Source: Shutterstock

投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債が多すぎると企業が沈没する可能性があるからだ。 住友大阪セメント(東証:5232)は、負債が多い。(住友大阪セメント株式会社(東証:5232)の貸借対照表には負債がある。 しかし、この負債は株主にとって問題なのだろうか?

負債が問題となるのはどのような場合か?

借金は企業が成長するための手段であるが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 資本主義の一部には「創造的破壊」のプロセスがあり、破綻した企業は銀行家によって容赦なく清算される。 このようなことはあまり一般的ではないが、負債を抱えた企業が、貸し手から窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主を永久に希薄化させることはよくあることだ。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用している企業もたくさんあり、そのような企業には悪影響はない。 企業がどの程度の負債を使用しているかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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住友大阪セメントの負債額は?

下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、住友大阪セメントの2024年6月末の有利子負債は892億円で、1年前の959億円から減少している。 一方、現金は167億円あり、純有利子負債は約724億円となっている。

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東証:5232 負債資本比率の推移 2024年11月12日

住友大阪セメントの負債の状況

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が942億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が712億円ある。 一方、現金は167億円、1年以内に回収予定の債権は529億円ある。 つまり、現預金と(短期)債権の合計より負債の方が958億円多い。

この赤字は時価総額の1,126億円に対してかなり大きいため、株主は住友大阪セメントの負債使途を注視する必要がある。 住友大阪セメントがバランスシートの補強を急ぐ必要がある場合、株主が大きく希薄化することを示唆している。

当社では、純有利子負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で除した数値と、EBIT(金利・税金・減価償却費控除前利益)がどれだけ容易に支払利息をカバーできるか(インタレストカバー)を計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定している。 この方法では、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。

住友大阪セメントのEBITDAに対する純有利子負債の比率は約2.4であり、有利子負債の使用は中程度であることを示唆している。 また、1,000倍という高いインタレスト・カバレッジが、さらに安心感を高めている。 特筆すべきは、住友大阪セメントは昨年、EBITレベルでは損失を出したが、直近1年間のEBITは84億円の黒字に改善したことだ。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、住友大阪セメントが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そのため、利払い前税引き前利益(EBIT)のうち、フリー・キャッシュ・フローがどれだけ裏付けされているかをチェックする価値がある。 株主にとって嬉しいことに、住友大阪セメントは昨年、EBITを上回るフリーキャッシュフローを生み出している。 このような強力なキャッシュ・コンバージョンは、ダフト・パンクのコンサートでビートが落ちたときの観客のように私たちを興奮させる。

当社の見解

住友大阪セメントの金利カバーは、EBITからフリー・キャッシュ・フローへの転換と同様、この分析において実にプラスであった。 その一方で、負債総額の水準は、その負債について若干の不安を抱かせる。 このようなさまざまなデータを考慮すると、住友大阪セメントは負債を管理しやすい状況にあると思われる。 しかし、注意点として、負債水準は継続的なモニタリングを正当化するのに十分な高水準にあると考える。 負債を分析する際、バランスシートは明らかに注目すべき分野である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 我々は 、住友大阪セメントについて 2つの警告サインを確認した

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.