投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡むことが多いのだから、企業のリスクの高さを調べるときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 中国塗料株式会社(東証:4617)の貸借対照表を見てみよう。(中国塗料株式会社(東証:4617)のバランスシートには負債がある。 しかし、この負債は株主にとって懸念材料なのだろうか?
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負債はいつ問題になるのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自社のキャッシュフローで簡単に返済できなくなった場合だ。 事態が本当に悪化した場合、貸し手はビジネスをコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(それでもなおコストがかかる)のは、企業がバランスシートを補強するためだけに、株主を永久に希薄化させるようなバーゲン価格で株式を発行しなければならない場合である。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合にも悪影響は生じない。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を一緒に検討することである。
中国塗料の負債は?
下の図をクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年12月時点の有利子負債は233億円で、1年前の290億円から減少している。 しかし、それを相殺する34,000百万円のキャッシュがあり、ネットキャッシュは10,600百万円となっている。
中国塗料の負債の状況
直近の貸借対照表によると、12ヶ月以内に返済期限が到来する負債は484億円、12ヶ月超の負債は81.5億円となっている。 一方、現金は340億円、1年以内に回収予定の債権は397億円。 流動資産は171億円多い。
中国塗料はバランスシートの流動性が高く、負債を保守的に管理していることがうかがえる。 純資産が潤沢であるため、借入先との間で問題が生じる可能性は低い。 簡単に言えば、中国塗料が負債よりも現金の方が多いという事実は、負債を安全に管理できることを示唆していると言って間違いない。
それに加え、中国塗料はEBITを31%増加させ、将来の負債返済の可能性を減らしている。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、中国塗料が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 中国塗料は、貸借対照表上ではネットキャッシュを保有しているかもしれないが、金利・税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローにどの程度変換しているかを見るのは興味深い。 直近の3年間で、中国塗料はEBITの59%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録しており、フリー・キャッシュ・フローが金利と税金を除いたものであることを考えると、これは通常の水準である。 この冷徹なキャッシュは、同社が望むときに負債を減らすことができることを意味する。
まとめ
企業の負債を調査することは常に賢明であるが、今回のケースでは、中国塗料は106億円のネットキャッシュを持ち、バランスシートも良好である。 また、昨年度のEBIT成長率は31%であった。 では、中国塗料の負債はリスクなのだろうか?我々はそうは思わない。 中国塗料が強固なバランスシートを持ち、利益を上げ、配当金を支払っていることを考えると、配当金がどの程度伸びているのか、もし伸びているのであれば、それを知るのは良いことだ。 このリンクをクリックすればすぐに分かる。
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