Stock Analysis

住友ベークライト(東証:4203)の4つの指標は有利子負債を合理的に活用していることを示している

TSE:4203
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投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 住友ベークライト株式会社(TSE:4203)は、その事業において負債を使用していることがわかる。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

借金はいつ危険なのか?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本を調達するか、自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 最悪のシナリオでは、債権者への支払いができなくなった場合、企業は倒産する可能性がある。 しかし、より頻繁に発生する(しかし、それでもコストがかかる)事態は、会社がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 とはいえ、最も一般的な状況は、企業が負債を合理的に管理し、自社に有利になるようにすることである。 企業がどの程度の負債を使用しているかを考える際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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住友ベークライトの負債とは?

下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、2024年3月時点の住友ベークライトの有利子負債は485億円で、1年前の432億円から増加している。 一方、現金は1,231億円あり、ネットキャッシュは746億円ある。

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東証:4203 負債資本比率の推移 2024年7月12日

住友ベークライトのバランスシートの強さは?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が943億円、それ以降に返済期限が到来する負債が432億円ある。 一方、現金は1,231億円、1年以内に回収期限の到来する債権は650億円である。 つまり、流動資産は負債を506億円上回っている。

この短期的な流動性は、住友ベークライトのバランスシートが決して伸びていないため、おそらく負債を楽に返済できることを示している。 簡単に言えば、住友ベークライトが負債よりも現金の方が多いということは、負債を安全に管理できるという良い兆候であることは間違いない。

幸いなことに、住友ベークライトは昨年、EBITを9.2%伸ばした。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、住友ベークライトが今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧いただきたい。

最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要としている。 住友ベークライトの貸借対照表にはネットキャッシュがあるが、金利・税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローに変換する能力を見る価値はある。 直近の3年間で、住友ベークライトはEBITの54%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録しており、フリー・キャッシュ・フローが金利と税金を除いたものであることを考えると、これは通常の水準である。 フリー・キャッシュ・フローが利子と税金を含まないことを考えれば、この冷え切ったキャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。

まとめ

負債を懸念する投資家の意見には共感するが、住友ベークライトには746億円のネットキャッシュがあり、負債よりも流動資産の方が多いことを念頭に置くべきである。 その上、直近1年間のEBITは9.2%増加している。 では、住友ベークライトの負債はリスクなのだろうか?我々にはそうは見えない。 負債のレベルを分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 たちは、 住友ベークライトの 1つの警告サインを特定 しました、そして、それらを理解することは、あなたの投資プロセスの一部であるべきです。

もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株を買いたいタイプの投資家なら、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.