PER(株価収益率)が21.6倍というアズワン(東証:7476)は、日本の企業の半数近くがPER12倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、現時点では非常に弱気なシグナルを発しているのかもしれない。 とはいえ、非常に高いPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。
最近のアスワンの業績は、他の多くの企業よりも伸び悩んでおり、アスワンにとって有利な状況にはない。 PERが高いのは、投資家がこの低迷する業績が著しく改善すると考えているため、という可能性がある。 そうでない場合、既存株主は株価の存続可能性に非常に神経質になっている可能性がある。
成長は高PERに見合うか?
アスワンのようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をはるかに上回る必要があるという前提がある。
昨年度の収益成長率を検証してみると、同社は5.4%の価値ある増加を記録している。 直近の業績が堅調だったということは、過去3年間でEPSを合計20%成長させることもできたということだ。 従って、株主は中期的な利益成長率に満足していることだろう。
見通しに目を転じると、同社に注目しているアナリスト3名の予想では、来期は11%の成長が見込まれる。 一方、他の市場は10%の成長を予想しており、大きな差はない。
これを考えると、アスワンのPERが他社を上回っているのは不思議だ。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストが示すよりも強気で、今すぐには株を手放したくないようだ。 こうした株主は、PERが成長見通しに見合った水準まで低下した場合、失望を味わうことになるかもしれない。
要点
一般的に、投資判断に際して株価収益率を読み過ぎないよう注意したい。
アスワンの予想成長率は市場全体と同水準であるため、アスワンは現在、予想より高いPERで取引されている。 市場並みの成長率で平均的な業績見通しが示された場合、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがあると考えられる。 このような状況が改善されない限り、この株価を妥当と考えるのは難しい。
あまり水を差したくはないが、アスワンの注意すべき兆候を1つ見つけた。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.