投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 リグア社(東証:7090)の貸借対照表には負債がある。 しかし、株主は負債の使用を心配すべきなのだろうか?
負債がもたらすリスクとは?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合にも悪影響は生じない。 企業がどの程度の負債を使うかを考える際にまず行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
リグアの負債とは?
下図をクリックすると詳細が表示されるが、2024年9月時点のリグアの有利子負債は24.3億円。 一方、現金は16億6,000万円あり、純有利子負債は約7億6,900万円となっている。
リグアのバランスシートの健全性は?
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に期限の到来する負債が23億2,000万円、それ以 降に期限の到来する負債が9億4,100万円ある。 一方、現金は16億6,000万円、1年内回収予定の債権は11億9,000万円。 負債は、現金と短期債権の合計より4億1,700万円多い。
リグアの企業価値は13.6億円であり、必要であればバランスシートを補強するのに十分な資本を調達できるだろうから、この赤字はそれほど悪いものではない。 しかし、債務返済能力を注意深く見る価値はある。
私たちは、利益に対する負債水準について知るために、主に2つの比率を用いている。ひとつは、純有利子負債を利払い・税引き・減価償却・償却前利益(EBITDA)で割ったもので、もうひとつは、利払い・税引き前利益(EBIT)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレスト・カバー)である。 このように、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。
リグアの負債はEBITDAの3.5倍で、EBITは支払利息を4.5倍カバーしている。 このことから、負債額は大きいものの、問題があるとまでは言えない。 しかし、リグアの直近1年間のEBITが1億700万円の黒字となり、前年の赤字から改善したことは明るい材料だ。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、リグアは負債を返済するために利益を必要とするため、負債を単独で見ることはできない。 リグアの収益についてもっと知りたければ、この長期収益推移グラフをチェックする価値があるだろう。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 つまり、利払い前税引き前利益(EBIT)のうち、フリー・キャッシュ・フローがどれだけ裏付けされているかをチェックする価値がある。 リグアは昨年、フリー・キャッシュ・フローがEBITを上回った。 このような強力なキャッシュ・コンバージョンは、ダフト・パンクのコンサートでビートが落ちたときの観客のように私たちを興奮させる。
当社の見解
我々の分析では、リグアのEBITからフリー・キャッシュ・フローへの転換は、同社が負債にそれほど困らないことを示すはずである。 しかし、上記で指摘した他の要因はそれほど心強いものではない。 例えば、EBITDAに基づく負債の処理に少し苦慮しなければならないようだ。 また、リグアのようなヘルスケア業界の企業は、一般的に問題なく負債を利用していることにも注意したい。 このような様々なデータを考慮すると、リグアは負債を管理しやすい状況にあると思われる。 しかし、注意すべき点がある。負債水準は、継続的なモニタリングを正当化するのに十分なほど高いと思われる。 負債を分析する際、バランスシートは明らかに注目すべき分野である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、私たちは リグア社について、注意すべき4つの警告サイン(1つは私たちを少し不快にさせる )を特定した。
もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株を買いたいタイプの投資家なら、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.