Stock Analysis

船場東圧産業 (TSE:2916) のPERが教えてくれないこと

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TSE:2916

PER(株価収益率)16.3倍の船場東圧化学株式会社(東証:2916)は、日本の企業の半数近くがPER13倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、現時点では弱気シグナルを発しているのかもしれない。 とはいえ、上昇したPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。

船場東圧産業は最近、実に速いペースで業績を伸ばしている。 この好業績は、今後一定期間、ほとんどの他社を凌駕すると予想する向きも多いようで、投資家の株価上昇意欲を高めている。 もしそうでなければ、既存株主は株価の存続可能性について少し神経質になるかもしれない。

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東証:2916 株価収益率 vs 業界 2024年8月6
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成長は高PERに見合うか?

船場東圧化学工業のようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をアウトパフォームしなければならないという前提がある。

振り返ってみると、昨年は同社のボトムラインに113%の異例の利益をもたらした。 それでも、信じられないことにEPSは3年前と比べて合計で15%減少しており、これは非常に残念なことだ。 従って、最近の利益成長は同社にとって好ましくないものであったと言える。

この中期的な収益軌跡を、より広範な市場の1年後の拡大予想9.8%と比較すると、不愉快なものであることがわかる。

この点を考慮すると、船場東圧工業のPERが他の企業の大半を上回っているのは憂慮すべきことだ。 どうやらこの会社の投資家の多くは、最近の株価が示すよりもずっと強気で、いくら高くても株を手放したくないようだ。 最近の業績傾向が続けば、いずれ株価に重くのしかかるだろうから、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。

最終結論

株価収益率は株を買うかどうかの決め手にはならないが、業績期待のバロメーターとしてはかなり有効だ。

船場東圧産業は中期的に業績が悪化しているため、現在予想よりもかなり高いPERで取引されている。 業績が逆行し、市場予想を下回ると、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがある。 最近の中期的な業績トレンドが続けば、株主の投資は大きなリスクにさらされ、潜在的な投資家は過大なプレミアムを支払う危険性がある。

また、船場東圧産業に2つの警告サイン(1つは気になる!)を発見したので、注意する必要がある。

もちろん、船場東圧化学よりも優れた銘柄を見つけられるかもしれない。そこで、妥当なPERを持ち、力強く業績を伸ばしている他の企業の 無料コレクションをご覧いただきたい。