Stock Analysis

カゴメ(東証:2811)の業績には問題があると考える

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TSE:2811

好決算を発表したにもかかわらず、カゴメ株式会社(東証:2811)の株価はあまり動いていない。 調べてみたところ、細部に気になる要素が見つかった。

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東証:2811 収益と売上の歴史 2025年2月10日

一株当たりのリターンの可能性を理解するためには、企業が株主をどれだけ希薄化しているかを考慮することが不可欠である。 カゴメは昨年、8.7%の新株を発行した。 つまり、カゴメの利益はより多くの株式に分配されていることになる。 一株当たり利益に気づかずに純利益を語ることは、大きな数字に気を取られ、一株当たりの価値を語る小さな数字を無視することになる。 ここをクリックすると、カゴメのEPSチャートを見ることができる。

カゴメの希薄化が一株当たり利益(EPS)に与える影響を見る

上図のように、カゴメはここ数年、純利益を伸ばしており、3年間で年率156%の増益となっている。 また、昨年度の140%増益は、一見すると確かに印象的だ。 一方、一株当たり利益はその間に130%しか増加していない。 つまり、希薄化が株主利益に影響を及ぼしていることがよくわかる。

長期的には、一株当たり利益の伸びが株価の伸びを生むはずだ。 だから、カゴメの株主はEPSの数字が上がり続けることを望むだろう。 しかし、1株当たり利益が横ばい(あるいは減少)なのに利益が増加するのであれば、株主はあまりメリットを感じないかもしれない。 そのため、企業の株価が伸びるかどうかを評価することを目的とするのであれば、長期的には純利益よりもEPSの方が重要だと言える。

そうなると、アナリストが将来の収益性についてどのような予測をしているのかが気になるかもしれない。 幸いなことに、ここをクリックすると、アナリストの予測に基づく将来の収益性を描いたインタラクティブなグラフを見ることができる。

カゴメの収益性についての見解

カゴメの1株当たりの利益は、既存株主の希薄化により、カゴメ全体の利益の中でかなり小さくなっている。 このため、カゴメの法定利益は基礎的収益力よりも優れている可能性があると考える。 しかし、過去3年間のEPS成長率が非常に高いことは朗報である。 結局のところ、カゴメを正しく理解したいのであれば、上記の要素以外も考慮することが不可欠である。 企業の法定収益が真の収益力をどの程度表しているかを検討することは本当に重要だが、アナリストが将来についてどのような予測をしているかを見ることも価値がある。 幸いなことに、ここをクリックすればアナリストの予測をチェックすることができる。

このノートでは、カゴメの利益の本質を明らかにする一つの要素に注目したに過ぎない。 しかし、些細なことに意識を集中させることができるのであれば、もっと多くの発見があるはずだ。 株主資本利益率(ROE)が高いことを優良企業の証と考える人もいる。 少し調べる必要があるかもしれないが、 自己資本利益率が高い企業の 無料 コレクションや インサイダー保有が多い銘柄のリストが役に立つかもしれない。